心のエネルギーの分配 7

もう一つ大きな問題点は、子どもが希望していないことを親が与えるという対応は、子どもの方で今の子どもを認めていない=今の子どもをこれではいけないと親が思っている=其れは今の子どもを其れではだめだと親が否定していると子どもが理解します(心が辛い子どもでは 「否定に敏感」 になっている)。例え其れが子どもにとって接近系であっても、子どもが希望をしないのに親が与えるという対応は、それだけで子どもの情動大きなの回避系になります。子どもの心に沿っていれば、子どもの本心からの希望の強さと親が与えるという否定という面との兼ね合いになります。この事実を多くの人は知りません。気づいていません。

子どもの心が元気になってきて、つまり心のエネルギーがとても大きくなったとき、子どもが希望をしない物や事象を子どもに与えることは、多くの場合その子どもに与える物が回避系のことが多いし、もし仮に其れが接近系だとしても、子どもが希望をしないのに与えるという対応自体が大きな回避系なので、全体として回避系になります。心のエネルギーを減弱させるか失わせることになります。結果的に子どもを元気にできなくなります。

子どもの心が元気になってきたところで、親が希望する事を与えられないかというとそうではありません。親が希望することに大きな接近系をつけて子どもに渡せば良いです。親が希望をすることが子どもにとって回避系ではいけませんが、接近系であるなら、その子どもに与えることにとても大きな、接近系をつけて子どもに渡せば、渡すことによる回避系より大きな接近系として子どもに渡すなら、子どもはその渡された物にも心のエネルギーを振り向けるようになります。親が希望することを無理なくするようになります。これを繰り返すことで、親が希望することを習慣化していきます。付随する接近系がなくても条件がそろえば、その行動をするようになります。行動条件反射を参照してください。