不登校を防ぐには

fecorを学習する前に対処出来たら良いですがfecorを学習する前とはどんな様子の時でしょうか?教えて頂けたら幸いです。

というコメントを頂きました。

 

fecor(条件刺激)を学習するとは、fecos(条件反射)を学習することと同じ意味です。

fecosは回避系の情動反応であり、そのfecosを反応させる原因がfecorです。fecorは当人以外の人では、無反応の物です。

 

不登校には3種類があると以前に申し上げました。不登校の内でも、圧倒的に多いのがfecosを学習することによる不登校です。しかし学校に行っている子供が突然fecosを学習して不登校になるのではありません。例えば学校内に殺人犯が現れて、殺されそうになったとか、死ぬほどたたきのめされた場合には、PTSDと呼ばれるfecosを学習する(その殺人犯や子供をたたきのめした人がfecosになります。それと同時に事件があった学校もfecosを担っています)場合があります。この場合は条件反射の汎化ではありません。しかしその様な場合は皆無です。

 

不登校の多くの形は、学校内で子供がいろいろな辛い経験をした結果、学校内に恐怖刺激が出来て(例えば暴力教師、規律が厳しい教師、虐める子供が居るなど)、子供が学校に行きづらくなっても、親が学校に子供を押し出したり、教師が子供を学校に引っ張ったりすると、子供は学校に行くたびに辛い経験をします。その辛い経験をするたびに、辛い経験をする場である学校に対して辛さを生じる条件刺激=fecorとする条件反射を学習し、その条件反射=fecosが強化されていきます。その辛さを生じる条件反射=fecosに子供が耐えきれなくなって、子供が学校を拒否し始めます。

 

この多くの不登校を生じる仕組みを考えるなら、子供が不登校になる前に、子供がfecosを学習しないようにしてあげるのが、不登校を予防する方法です。具体的には子供が学校内に恐怖刺激が出来て学校に行きづらくなったとき、つまり子供が学校内で辛いものがあると言ったとき、子供が学校に行き渋りだしたとき、子供が学校に行きにくい物を取り除くことです。その学校内の辛いものを取り除いても、子供の姿が変わらないときには、大人が気づかないけれど子供が辛くなる何かがあるので、それを取り除けないなら、子供を積極的に学校を休ませることでしょう。