きほんに戻って10嫌悪刺激

本能からの嫌悪刺激には、痛み、孤立、口渇、空腹があります。今思いつくのはこれだけです。

これ以外の嫌悪刺激は、乳児期の情動が成立する際に母親から移入した物と、その後の幼児期以降から条件反射という形で成立した物です。その意味で子供の情動は、換言すれば感情は、心の豊かさは、母親の影響を強く受けています。それはその母親が属する文化の影響を強く受けています。

嫌悪刺激を受けると人は、
その嫌悪刺激から逃げようとする
嫌悪刺激から逃げられないときは良い子演じる
よい子を演じられないと、荒れたり問題行動をする
荒れたり問題行動が出来ないと、心の病の症状を出す。

此は一応の経過ですが、その過程をt飛び越して次の段階に移行する人も居ます。

実験動物では、よい子を演じるという過程はないけれど後はこの経過を取ります。野生の動物でもよいこをえんじるというかていはありません。また一時的に荒れたり問題行動をする家庭はありますが、それが続くと動物は死を意味します。田の捕食動物に捕らえられてしまうからです。当然心の病の症状を出す家庭もありません。その状態になれば確実に死を意味しますから。

多くの嫌悪刺激は母親の持つ嫌悪刺激を移入しています。それはきっとミラーシステムでなされているのでしょう。赤ちゃんの頃から人間に育てられた猿は蛇を恐れません。野生の猿は蛇に極めて敏感に反応をします。ただ、扁桃体を破壊された猿は蛇を恐れなくなります。蛇を捕まえて食べてしまうようです。

母親から基本的な恐怖を移入した動物は、母親から離れて、独り立ちしても自分を守ることが出来ます。自然淘汰の荒波に耐え抜こうとします。その自然淘汰の荒波に耐え抜くための新たな恐怖は、条件反射という形で学習していきます。動物の、この後天的な恐怖は遺伝をしません。ミラーシステム、真似という形で学習して、身につけていきます。人間だけは知識という形で、受け継ぐことが出来ます。