兄弟姉妹からの登校刺激

不登校の子供の兄弟姉妹間からの登校刺激について質問を受けました。例えば不登校の子供がいて、その兄や姉、弟や妹が学校に行っている場合です。不登校の子供が学校に行こうとしている、学校から帰ってきた兄弟姉妹を見たり意識すると、学校を思い出しますから、登校刺激になるという意見です。

実際にその通りなのですが、では学校に行ってる兄弟姉妹の存在を意識させないようにする方法があるかというと、実際にありません。不登校になっている子どもが昼夜逆転をして、兄弟姉妹と顔を合わせないなら、登校刺激にならないかもしれません。不登校の子供が昼夜逆転をしていても、学校に行っている兄弟姉妹と会ってしまう場合もあります。その時不登校の子供がすぐに荒れるかというと、その様なことはありません。確かに自分から会おうとしないことは事実ですが。また不登校の子供が学校に行っている兄弟姉妹とゲームをする事もあります。この場合、ゲームをする楽しさの方が、登校刺激より大きいから、登校刺激から受ける辛さを、ゲームをする楽しさが打ち消してくれると理解できます。

不登校の子供をよく観察してみると、不登校の子供の心が辛いとき、学校に行っている兄弟姉妹の問題点(例えば声がうるさい)を訴えます。不登校の子供の心が落ち着いてきて、心が辛くないときには、学校に行っている兄弟姉妹の問題点を訴えません。このことから、不登校の子供の心が辛いとき、学校に行っている兄弟姉妹が登校刺激になっているようなことを親に訴える、つまり今登校刺激で辛いのだよと、学校に行っている兄弟姉妹を利用して訴えていると考えられます。

不登校の子供が学校に行っている兄弟姉妹に登校刺激を感じているように理解できるときとは、不登校の子供に登校刺激となる、学校に行っている兄弟姉妹以上に、もっと登校刺激の強い物が不登校の子供の周囲にあると言う意味に理解した方が間違いないようです。それを取り除く方がもっと効果的な場合があります。もちろん学校に行っている兄弟姉妹が不登校の子供の側で学校の話しをするなどは登校刺激になりますので、それは止めさせた方が良いです。