ある男の子からの考え方 4

>高校二年の純一君は少し線が細い青年ですが、とてもしっかりとしていて勉学に励んでいました。積極性も有り、クラス委員も進んでしていました。秋の文化祭では数名の仲間と役員になって、クラスをまとめて企画を作り、担任と話し合いました。然しその企画の内容が今までにないユニークな物だったので、担任から強く拒否をされてしまいました。

純一君は心のエネルギーが少ないので、本来なら挑戦をすべきで無かったのです。しかしそれを続けたと言うことは、純一君が生まれ持ってきた性格、それまで育ってきた間に身につけた性格として説明するしか、方法がありません。

子どもの性格形成は、持って生まれた性格(乳幼児期の性格から推測することが出来ます)とその性格で家族の中で成長した経験、子どもの周囲の子ども社会からの経験、などからできあがっていきます。持って生まれた性格とその性格で家族内で成長した経験から身につけた性格を区別することは出来ません。そしてこの期間中に身につけた性格が、一生続くその子どもが大人になって死ぬまでの性格の大きな基本になっています。子ども社会、大人社会で経験したことは、この基本的な子どもの性格を一部修正するぐらいと考えた方が良いようです。

その結果、子どもの性格とは持って生まれた性格とその性格で家族内での成長の際の経験から作られた性格が、子どもの基本的な性格=ほんとうはすべて持って生まれた正確では無いですが、子どもの持って生まれた性格と理解した方が良いようです。この成長過程で得られた性格が、その子どもの一生を決める傾向があります。もちろん子ども社会での経験がこの性格の一部を変更させますし、大人になって意識的に行う行動もこの性格の一部を変更させますが、全体としてその子どもの、その大人の性格はこの基本的な性格が多くを占めています。例えば日本人なら日本人らしくなってしまいます。性格の根幹は変わらない様です。