ある女性の自殺 最終回

>手記にはこうあった。
前述のように、これらの言葉はこの女性がよい子を演じていた言葉です。親御さんはそれをこの女性の本心だと理解しています。只証明のしよう法がありませんが、この言葉がこの女性の本心だったら、自殺をしなかったはずです。自殺をするほど苦しかったのだから親と相談していたはずです。この女性は親と話せなかった、つまり親に話すともっと辛くなっていたからです。その辛さを感じて、叉この女性の性格から来る親への優しさから、親のための言葉を綴ったのだと推測されます。

>亡くなるまでの間に、長女は乗用車を運転できるようになるなど、社会とのつながりを模索してもいた。
これもこの女性が親御さんのためによい子を演じていた姿で有り、挑戦をしていた姿では無かったはずです。よい子を演じる辛さに耐え続けて、これらのことをしていたのだと思われます。それでもよい子を演じた結果がこの女性を楽にしたなら、それほど悪影響は無かったのでしょうが、そのことは何とも言えません。社会とのつながりにこの女性が喜びを感じられていたなら、自殺をするようなことも無かったはずでは無いかと推測されません。

>「あの頃は、娘を立ち直らせることで手いっぱいだった
それがこの女性をますます辛くさせていたと思われます。女性は家の中でこの女性らしく生活をして、自己肯定感を高めて、その後社会に向かって動き出すべきでした。親のこの対応にこの女性は良い子を演じ続けて、そのよい子を演じる辛さから、発作的に自殺を図った可能性が一番高いと推測されます。

>でも、本当はいじめが起きてすぐ、その場で解決に動くべきだった。今で言うモンスターペアレントと言われてでも、娘を守らなければいけなかった」。自分を責め続けている。
それが良かったのかどうか、それは何とも言えません。それで良い場合もあるだろうし、悪い場合もあるでしょう。すべてはこの女性が決めることです。自殺という意味で一番大きな要因は、地球上に、親の側に居場所が無いと感じたことです。このこととこの親の思いとはそれほど密接な関係を見つけることは出来ません。それよりもこの女性を自殺に追いやった主たる原因は、この女性が良い子を演じ続けざるを得なかったこと、そのよい子を演じていることに気づかなくて、この女性によい子を演じさせ続けた親がいることです。

>1994年にいじめを苦にした自殺で息子を亡くした大河内祥晴さん(74)=愛知県西尾市=は「親が心の整理をするためにも、そのとき子どもに何が起きていたか、その真実に近づくことは大事
自殺をした子どもの心を親が理解しない限り、子どもの自殺を防ぐことは出来ません。親の理解と大きく違う子どもの心があります。然し一番の難しさは、子どもの心、潜在意識で動く子どもの心を大人が分かるような言葉にすることが大変に難しいことです。その結果親の思いから子どもの心を、子どもの心とは違った理解をしてしまい、いつまで経っても自殺をする子どもがなくならないことになります。

終わり