伺いますの解説 3

不登校引きこもりの子どもがパソコンを欲しがりました。
この子どものパソコンを拒否した場合を考えて見ます。

解説1で申し上げましたように、子どもは自分を維持するために、自分を元気にするために、パソコンを欲しがっています。もちろん子どもの意識にはパソコンが欲しいという思いだけで、その買って貰いたい理由が、自分の辛さを解消するためとか、自分を元気にするためとか、考えていません。

なぜ不登校の子どもがパソコンを欲しいと言い出すかというか、私が経験する範囲では、まずスマフォでゲームを楽しんでいる場合が多いです。しかしスマフォで十分にゲームを楽しめなくなって、つまりスマフォの機能では十分にゲームを楽しめないので、パソコンを欲しがっています。パソコンを希望すると言うことは、ゲームを楽しむために十分なパソコンと言う事になります。

子どもは親にパソコンを頼むためにその子どもなりにパソコンの機種と値段を調べています。子どもにとってゲームを楽しむために、最高の機種である必要がありますが、親の経済力も知っています。そこでなかなかパソコンを買ってと言いづらいのかもしれません。この事実を踏まえて、この症例の子どもの要求の仕方は、まずパソコンが確実に買って貰える事を確かめておく必要があったと思います。きっとそのパソコンでもスマフォ以上にゲームを楽しめる機種を要求したはずです。

ですから、この安い値段のパソコンを買うことを親が拒否したとき、子どもはそのあり方を否定されたことになりますから、子どもはとても辛くなります。辛くなったときに子どもがどの様に反応をするのか、それは子どもの性格に寄りますが、泣き叫んだり、荒れたりすると思います。

パソコンを買って貰える事がわかっても、子どもはゲームをするのに最適な高価なパソコンが欲しかったから、買って貰えるかどうか分からないけれど、高価なパソコンを要求してみたのだと思います。子どもはそれを用いてゲームに没頭できて、常識では一番嫌がられるゲーム漬けになりますが、ゲーム漬けになる事で子どもの心を元気にして、ゲーム以外の次のステップに子どもは意欲を向けるようになります。次のステップとは子どもによって異なりますが、学校に向かうことはまず無いようです。学校に子どもが向かうのは、このように楽しいことを繰り返した、最後の最後です。