褒めて育てる

私のブログ内での話に、以下のような質問を受けました。

このブログの内容から、先生がおっしゃるアドバイスである、
> ある(母親にとって辛い)行動をしないとご褒美をあげる
> いくら子どもに与えても子どもが依存をしない物(ご褒美)

を、具体的に子どもに実践するとしたら、もし(不登校引きこもりの子供が)外出できる日があった時には「人目を気にしなくて偉かったね」と褒めて共感してスキンシップする、ということで正しいでしょうか?

<回答
これはとても大切な質問です。常識と異なるからです。
心が元気な子供には、ほめて、共感して、で良いです。
心が辛い子供、たとえば不登校、引き籠もりの子供では、もう一歩踏み込んで考える必要があります。つまり、
1)子供が心底外出したかったのなら、このようにほめて共感して良いです。
2)子供がよい子を演じて外出したなら、このように褒めることは逆効果になります。もちろん共感したつもりでも共感していないことになります。母と子供との間の信頼関係を壊してしまいます。
3)子供が外出したくないけれど、何かほしいものがあり、それを手に入れるために外出した場合、その外出を褒めて共感した場合、子供は母親が無理をするようにと勧めていると理解してしまう場合があります。母親が自分に外に行くことを求めていると理解してしまいます。それ以後、母親のために無理をする、よい子を演じようとするようになります。共感したつもりでも共感していないことになります。ひどくではないですが、母親と子供との間の信頼関係を壊してしまいます。
母親に子供がこの3つのどの状態にいるのかを判断するのは難しいです。私からの回答は常識に反しますが、
子供を見ない、子供に言わない、お母様の笑顔
が正解だと思います。

私の言ったアドバイスとは、大人が嫌がることを子供がしよとしてそれを止めたときの対応の仕方です。子供がしようとして止めたことについて、止めてくれたからその止めたと言うことについてご褒美をあげるという意味です。それ以後止めたからご褒美をあげるという場合、ご褒美の効果がだんだん薄れていきます。ご褒美の効果が弱まっていきますから、大人が嫌がることを子供がしないようにするブレーキの作用は弱まっていきます。ただ、母親からの共感の言葉とスキンシップはそのブレーキの作用が子供にとって弱まることはありません。