心の回復2

多くの方はご存じないと思いますが、大人の心と子どもの心と大きく違うという事実があります。

大人の心では意識的な(言葉に基づいた)行動が可能ですが、子どもでは意識的な行動が出来ないかとても下手です。この違いを気づかないと心が辛い子どもへの対応を間違えてしまいます。それ故に不登校などの心が辛い子どもへ言葉で対応をしても解決にならない場合が多いです。

子どもは感情から行動すると考えて間違えることはありません。子どもにとってある事が嬉しいとそれを求めようとします。ある事が辛い(痛い、怖い、嫌だなどと表現されること)とそこから逃げ出しますし、逃げられないとあばれたり親にとって問題となる行動をします。この事実を殆ど全ての大人が知らないのです。子どもとは大人を未熟にした物、教えれば大人と同じように行動できると考えていると対応を間違えます。。

不登校の分類2とは学校内に辛い事があるから、学校から逃げ出します。学校内の辛い事が無くなったら子供は学校に行きます。学校内に辛い事が無くなったら、子どもの心は回復しと表現できるようになります。
不登校の分類3は学校自体が辛いものになっていますから、どの様な学校でも子供が学校と認識する限り、その学校から逃げ出して学校へ行こうとしません。それでも子どもを学校に行かせようとすると、心の辛さが強くなって、暴れたり親にとって問題となる行動をします。そのままでは心の回復はありません。

多くの子どもにとって学校は楽しいところです。行きたい所です。これが自然の心の動きです。所が不登校の子供は学校が辛いところになっています。つまり心が傷つけられて、心の動きが学校に行きたいから、学校から逃げ出したい、学校に行きたくないになっています。このように普通と異なる心の動きになるようになる事を、心が傷つけられた、心にトラウマを持ったと表現されます。トラウマとは、普通の人で楽しいこと、問題ないことが、トラウマを持った人では、辛い事、逃げ出したいことになってしまう心の反応を持つことです。決して心に傷があるのではありません。

心の回復とは、トラウマを持った人について、辛くなっていた普通の人では楽しいこと、問題ないことが、普通の人と同じように楽しいこと、問題ないことに戻ることを言うと思います。学校が辛くなった不登校の子どもの心が、学校が楽しいところに戻ることを言うと思います。