学校が不登校の原因か

不登校にはさまざまなケースがあるように思いますが、例えば、非行型、不良型の不登校の場合も
これは大人の心から見た、子どもの不登校です。以前にも申し上げましたように、大人の心と異なっているのです。子供の場合、子供の行動は殆ど全てが情動行動です。つまり子どもの心では、大人と全く異なって、
刺激 -> 生じた情動 -> 行動
となります。同一の刺激にはほぼ同一の反応行動をします。
不登校の場合、子供は学校から逃げると言う行動をするのですから、刺激は学校になります。不登校では、学校が子供を辛くして、子供が家庭に逃げると言う行動を生じています。

子供が学校に行きたいという本能はとても強い接近系です。その接近系以上に学校に反応をして子供を辛くするトラウマ=fecorはとても強い回避系なのです。ですから学校という辛さから子供を回避させてあげないと、子供はとても辛くなり、場合によっては死んでしまいます。

多くの親は子のトラウマのことを知りません。そこで子供を何とかして学校に行かせようとします。家から子供を押し出します。押し出された子供は何とかして心を楽にしようとします。楽にしないと子供は死んでしまうからです。毎年1万人以上の原因が分からない若い人の自殺の原因はこれです。

心が辛くて学校に行けない子供は多くの場合町に出ます。町中でこのトラウマから生じる辛さを解消をするために、非行行為をします。またこのトラウマからの辛さを解消するために非行仲間に入って、学校を忘れようとします。

つまり、非行や不良行為は、不登校が認められない子供が、その辛さから逃れるために、その様な行為に出ています。不登校の原因では無くて、不登校の結果ですから、不登校の分類として意味をなしません。不登校になった子供の性格の分類なら、意味があります。しかしそれで不登校問題の解決には全く役立ちません。

ここでとても大きな問題があります。多くの親はそして子供も、学校には行かなくてはならないと考えています。その行くべき学校が子供を苦しめているとは考えません。子供の中には学校が子供を苦しめていることに気づく子供もいますが、子供の声は無視される時代です。また学校に政府はとても大きなお金をかけています。学校の先生方も、子供達のためにと自分たちの時間を削って、子供達のために働いています。自分たちの仕事が子供達を苦しめていると考えられないのです。先生方が自分たちが子供を苦しめていると考えたときには、先生として働けなくなりますからです。つまり教育熱心な先生ほど、子供の心が分からない可能性が高いのです。

>家庭が原因ではなくて、学校が辛いという「トラウマ」なのでしょうか?
それに気づかないと、不登校の子供を守ることが出来ません。