心のエネルギーの具体例

お母様から具体的なお嬢さんの姿を教えて頂いて、お嬢さんの心のエネルギーを私なりに推測することが花王になりました。それを述べてみたいと思います。

心のエネルギーの程度をお話しする前に、子供のエネルギーには物理的なエネルギーと心のエネルギーとがあります。これは一部共通ですが、一応別物だと考えてください。ここでは体を動かすための物理的なエネルギーではなくて、何かを求めようとする心のエネルギーを考えて見ます。

>雨が降っても、遠くても時間通りに自分で支度して友達と約束して早めに家を出ます。先週も今週も、適応教室の友達と、週末に遊ぶ約束をして嬉しそうに子ども同士で待ち合わせや行先を決めています。学校で先生方ともよく話している(雑談できている)ことが伺えます。勉強も良く見ていただいて、今月は英語の授業でネイティブの先生が来てくださると楽しみにしていす。先日は別の適応教室まで皆でバスで遠征して先生や友達とバドミントンや卓球をしたと言っていました。給食もたくさん食べ、適応教室を楽しんでいる様子です。
この多くは習慣を可能にする物理的なエネルギーです。心のエネルギーが必要な部分もありますが、細かく言うと分かりにくくなりますので、一応物理的エネルギーは十分にあると考えてください。

>学校を辞めて家にいた約2か月も比較的元気でしたが、適応教室に行き始める直前と行き始めた頃、何を着て行こうか毎日洋服をあれこれ組み合わせたり着替えたり、髪型を気にしている姿を見て、心が元気なのだな、と判断しました。年頃の子なりに身なりを気にする心の余裕があるのだな、と。新しい服や靴も欲しいと言って何度か一緒に買い物に行きました。
この部分は心のエネルギーを必要とする姿です。ですから心のエネルギーもある事は事実です。

>適応教室に行く前日まで昼夜逆転でしたが、登校初日はぱっと起きて支度して、嫌がらずに、学校の門で待っていて下さった初対面の男性の先生の元に吸い込まれるように近寄って学校の中へ入っていき、私を振り返ることもなく校舎に入って行きました。
これも心のエネルギーがある事の証拠でしょう。

>その日から1日も休まず適応教室に通っています。登校1週間くらいは、帰ってくると興奮して、学校のこと、先生のこと、何をしたか、給食のこと、マシンガントークで報告してくれました。登校2日目から下校時に友達と一緒に学校から出てきてバイバーイと元気に別れていました。
これも心のエネルギーがある事の証拠でしょう。

>適応教室に行き始めてからさらに元気になったように思います。
今は、下校時は学校の門を出たところにあるベンチで友達と話し込み、おしゃべりに興じています。この姿を見て、トラウマは無いと判断しました。
御母様の判断は当たっていますし、心のエネルギーを増やす方向にお子さんは動いています。

>学校以外でも、近所の人への挨拶、外出は問題なく元気にしていますし、家でも料理、歌、ダンス、動植物の世話、元気にやっています。
これも心のエネ縷々ギーがある姿です。

>冬休みは、自分から民間のスキーキャンプに行きたいと言うので、行かせる予定です。初対面の子ども同士のスキーキャンプで親は同行せず、3泊4日です。とても楽しみだと言っています。
これは心のエネルギーをより高める方向に働きます。

>卒業後の進学に向けて、私立の学校説明会にも何校か行き楽しかったと言い、行きたいと思う学校があったようで、受験のために塾にも行くといって体験授業を受けて元気に受け答えしていました。塾で2時間体験授業をした帰りに近所のお祭りにも寄りたいと言い、一緒に酉の市や出店を楽しんで帰ってきました。
>親から見ると、心が元気です。エネルギーが高まっているように見えます。
おっしゃるとおりです。よい子を演じていません。

>しかし、本来行くべき学区の公立には行きたくない、と、何度聞いてもはっきり言います。理由は前述のとおりです。しかし、プリントをもらいに行ったりその学校の先生と話したり校舎や教室に入ることには抵抗無く一人でしてきますのでその学校(校舎や先生)自体にトラウマは無いのだと思います。自分が私立に行っていたことを知っている知り合いが居るということだけに難点を示しています。知り合いといっても、幼少期以降はばったり町で会うことすら無い知り合いですが
これで心のエネルギーがないという条件にはなりません。心のエネルギーがあることは間違いないです。

>通っている適応教室が設置されている公立の普通クラスにも行きたくない、とはっきり言います。理由は、当初は、校舎が古い、トイレが汚い、暗い、などと言っていましたが(実際に古い学校です)、その後、適応教室の友達や先生と離れたくないから、と言い、さらに、本当は公立の学校には行きたくないから(前の私立が良かったから)などと言う時もあります。
これも心のエネルギーがない条件にはなりません。心のエネルギーがあります。

>しかし、引っ越しして誰も知らないところならすぐにでも行ける、というのです。実際に、引っ越ししたいと言い、引っ越しを楽しみにしていたふしも見られました。引っ越しは未定ですが。
分かりました。

>ここまで元気でも、エネルギーがまだ足りないという状況なのか、よく分からなくなってきたのです。
お母様の説明から、お子さんの心のエネルギーは平均できなお子さん以上の心のエネルギーを持って居ます。
今のお子さんで学業が続けられるはずです。進学も可能でしょう。

お子さんは不登校のお子さんでないので、この程度で心のエネルギーは十分だと思います。私たちは不登校の子供の心のエネルギーを考えてしまう傾向がありますから、実際は違うけれどもしお子さんに不登校の子供の心のエネルギーを考えるなら、今ひとつ爆発するような心のエネルギーを希望しますから、ついつい心のエネルギーが不足気味と申し上げました。