子供が不登校になってよかった

親の会である母親が「子供が不登校になって良かった」と言われました。普通の常識的な大人にはこの言葉は負け惜しみのように聞こえるでしょう。不登校の子供で色々と辛い経験をした結果、子供の心について色々と知ることが多かったという意味でしょう。心が元気な子供、心が辛い子ども、そのどちらについても、子供の心を知るのに役立ったという意味でしょう。

でも不登校を経験しないで、心が元気なまま子供が社会に出て行ってくれた方が、母親としてはよりありがたいと思います。それでも社会に出てから子供が不登校=社会に不適応になる場合があります。大人になって社会に不適応を起こした場合には、その人の心は不登校の子供の心と共通するのですが、現実では、その人は病人として扱われて、治療を受けることになります。本当は不登校と同じように母親の対応が大切なのですが、病気に原因が転化されてしまいますから、母親に不登校のような対応を求めることがなくなります。社会的に母親に子育ての責任がなくなります。