昼夜逆転の考え方

<コメント>
昼間は学校を思いだし辛くなるから不登校の子供は昼夜逆転になる。
昼夜逆転咎めたり直させようとするのは不登校の子供の心を余計に辛くさせる。心の回復の妨げになる。不登校専門家から言われた事があって、不登校になったばかりの割と早い段階から、不登校の我が子の昼夜逆転を何も言わずに、子供の好きなように寝起きさせてきましたが、我が子は不登校になった当初から、今日までずっと4年間、完全な昼夜逆転の日々ではなく、昼間起きていたり夜起きていたりと、昼間でも夜でも、自分の寝たいときに寝て、起きたいときに起きるという生活です。
4年前に、そんな寝起きの常態の我が子についてその専門家に話したところ、「不登校の子供は、昼間起きているのが登校刺激になって辛いはずだから、辛い間は、完全な昼夜逆転になるのが当たり前だけど、悩める母さんのお子さんは、昼間起きてたりという事もあるという事は、そこまで心が辛くないという事ですね。心のエネルギーがあるという事です。これは、結構早い段階で普通の(昼間は起きて夜寝る)生活リズムに戻ると思いますよ。」と言われました。その専門家からは、引き続き、そのまま子供の寝起きについては子供に口出しせずに、完全に任せるように言われました。ですが、それから4年経っても、我が子は相変わらず、昼でも夜でも、自分の好きなように寝て起きる生活のままです。
当初の専門家には2年くらい相談していましたが、半年、1年2年と経っても全然変わらない我が子の就寝状態を相談すると、「そのうち変わりますから」。
2年も経とうとする頃には、「お母さんがそうやって子供の寝起きを気にしているから、口に出さなくても、そのネガティブな意識が子供に伝わっているから、いつまで経っても直らないんだ」と、私のせいにされました。
最初、その専門家からは、「早い段階で普通の生活リズムに戻るでしょう」と言われていました。だから私は希望を持って、専門家の言うままに、そのまま子供に口出ししないで、子供に任せ続けていれば大丈夫なんだと思ってやっていました。でも、変わらないまま時間が経っていけば、誰でも、焦りの気持ちが出てきませんか?そして、その焦りの気持ちを我が子の前で出さないようにするだけでも大変なのに、その焦りの気持ちが沸き上がる事すらいけないと専門家から否定され。焦る自分がいけないんだと、何度も自分を責めて、でも生理現象のように沸き上がってくる気持ちはどうしようもなくて、余計に苦しくなったか知れません。そして、それは4年経った今もです。今回の記事にも、「学校を思い出しやすい昼間を避けて夜生活をすることを許してあげる必要があります。」と書いてありました。
不登校になった4年前の当初から今までずっと、昼間起きている事もあるうちの子供は一体何なのでしょうか?起きている時間は、好きなようにゲームやYouTubeをしています。これも、4年前からそのままです。制服は、隠してあります。

<解説>
>昼間は学校を思いだし辛くなるから不登校の子供は昼夜逆転になる。
この場合の昼夜逆転という命題は不登校の子供を楽にする(例外もありますが、多くの例で不登校問題の解決に役立つ)という論理はほぼ成立します。その逆の不登校の子供の心が楽になったときには昼夜逆転を止めるという命題は、必ずしも成立しません。しかし子供が完全に自分の不登校問題を解決して社会に出て自立したときには、例外もありますが、ほぼこの関係は成り立ちます。今回の専門家の対応はこのことを配慮していないので、質問をなさった母親を苦しめることになっています。

昼夜逆転咎めたり直させようとするのは不登校の子供の心を余計に辛くさせる。心の回復の妨げになる。
不登校の子供の昼夜逆転を正そうとする対応は、ほぼ間違いなく不登校の子供をより辛くします。

不登校になったばかりの割と早い段階から、不登校の我が子の昼夜逆転を何も言わずに、子供の好きなように寝起きさせてきましたが、我が子は不登校になった当初から、今日までずっと4年間、完全な昼夜逆転の日々ではなく、昼間起きていたり夜起きていたりと、昼間でも夜でも、自分の寝たいときに寝て、起きたいときに起きるという生活です。
このお子さんの姿は、かなり心が元気になってきた姿、心のエネルギーが貯まってきた姿です。その意味で昼夜逆転を正さなかった対応は不登校問題の解決に役立っているはずですが、それだけで昼夜逆転を解決できるわけではありません。
心のエネルギーが昼夜逆転を正そうとする方向に向かえば、昼夜逆転は解消しますが、お子さんの心のエネルギーはもっと心のエネルギーを貯める方向に使われていると推測されます。平易な言葉で言い直すと、お子さん自身で昼夜逆転を止めようとする意欲よりも、もっと楽しいことを求める方向に意欲が向いているようです。

MSGを読ませて頂いて、お子さんの心のエネルギーがより心のエネルギーを高めるゲームやyoutubeに向かっているのに、なぜ心のエネルギーが不登校問題の解決に向かわなかったのか、その理由は二つあると思います。
1)お子さんの周囲におこさんも気づかない、お母様も気づかない、登校刺激が有り、それからの辛さを解消するために心のエネルギーを使い続けている
2)姿はずっと同じでも、心のエネルギーは増加しているが、その心のエネルギーを向かわせる方向が未だ見つかっていない、別の言葉を使うなら、自分探しをしていて、それが見つからないので、同じ姿を続けている
この1)と2)とを子供の姿から区別するのは至難の業です。

>先生の今回の記事にも、「学校を思い出しやすい昼間を避けて夜生活をすることを許してあげる必要があります。」と書いてありました。
これは今のお子さんの姿の前の段階、心のエネルギーがマイナスの時のお子さんへの対応です。

>起きている時間は、好きなようにゲームやYouTubeをしています。これも、4年前からそのままです。制服は、隠してあります。
それでも登校刺激がある事があります。お子さんは思わぬ物に登校刺激を感じている場合があります。私の経験でも、以前から壁に貼ってあったポスターを処分しただけでお子さんの姿が変わった例もあります。
でも、あくまでも私の経験的な感ですが、お子さんは2)ではないかと思います。どちらにしても対応法をお母様なりに質問をしてください。