子供の訴えに答える

ある不登校の子供を持つ母親からの相談メールです。

カウンセラーの質問や要求に応じて、不登校になるまでの流れを話しました。カウンセラーからは、子供が幼いときの抱っこや言葉がけが大事だとか、家族の団欒が重要性とかを言われたのですが、過ぎてしまったことを言われて、母親自身が否定されているように辛かったです。また、不登校になった現在子供の話を聞くことが大切だが、母親としてまず子供の話を聞いて受け入れた後、そこで母親の意見を言うし、言う必要がなければ言わなくても良いと、指導を受けました。それは母親自身が心がけて子育てをしてきたつもりでしたが、現実に子供が不登校になっているのです。
カウンセラーの話は、どれもとても大事なことだとは思えたのですが、どことなくしっくりときませんでした。つまり普通の子育てには大切なのことはわかるのですが、今現在の母親と子供との関係には、どこかピントがずれていると感じました。そして今、不登校の子供の心を中心とした考え方を知って、はっきりと対応法を変える必要を感じました。現実に子供の心を中心とした考え方からの対応をしてみると、少しずつですが、子供の姿が変わってきたのです。
ここで質問なのですが、子供の不登校は父親が仕事上で単身赴任になってすぐのことでした。カウンセラーは夫婦問題や離婚や単身赴任とかで不登校なる子が多いと言っていましたが、関係はあるのでしょうか?
子供が家を出たいと言っています。父親のところに行きたいのかというと、それは嫌だと言います。子供に一人住まいをさせるのが良いのかどうかわかりませんし、経済的な余裕はありません。それを子供に説明しても、子供は家を出たいと言い続けます。どうしたら良いでしょうか?これは子供から母親へのテストでしょうか?それとも本心なのでしょうか?
子供が家を出たいと言うとき、お金がなくて一人住まいをさせてあげられないと説明しても、子供は家を出たい理由として、子供の立場を考えないで、母親が自分の立場ばかりを主張していると言います。また今の母親は子供に過干渉をするひどい母親だとも言います。このようなときにはどのように答えれば良いでしょうか?

<回答>
カウンセラーの話に触れておきます。このカウンセラーに限らす、日本を含めて世界中の人が、子供の心と大人の心と大きく違うという事実です。子供は大人とは異なる子供特有の心で生活して成長をしています。そして思春期を過ぎて、脳が大人の脳になった後から、子供の心は大人の心に急激に変化をしていきます。そして大人の心になったとき、子供の心を完全に忘れてしまいます。その事実を知らないので、大人は大人の心を子供レベルに修正することで子供の心がわかると考えています。子供の心が元気なら、この大人の子供の心を理解しない対応に子供の方が合わせますが、子供の心が辛いなら、子供が大人の理解に合わせることができません。子供が辛い心をそのまま表現してしまうため、大人が理解できない部分を大人に合わせようと関わります。それが心が辛い子供をますます辛くしてしまいます。心が辛いまま大人になり、社会の中で自立できなくなります。

>子供の不登校は父親が仕事上で単身赴任になってすぐのことでした。
不登校分類3は子供の心にfecorがあるために生じます。fecorは学校で子供が辛い経験を繰り返すことでできてしまいます。家庭とは直接関係がありません。
fecorの反応が弱い子供は、親が子供を学校に向かって押すことで、子供は学校に行ってしまいます。この子供を学校の押す力は、子供の辛い心を理解しない母親からも生じますが、特別な父親でない限り、父親が子供を学校に向かって押す力はとても大きいです。父親にその気がなくても、子供の方でそのように感じてしまいます。その理由はいろいろあるでしょうが、現実的に日本の子供は父親の姿を見ると学校に行かなくてはならないと反応をします。ですから、家に父親がいないと、不登校の子供は学校に行こうとしなくなります。
つまり父親が単身赴任で家にいなくなると、既に不登校の心であって、学校に行っていた子供が、学校に行かないという選択をしやすくなるという意味です。

>カウンセラーは夫婦問題や離婚や単身赴任とかで不登校なる子が多いと言っていましたが、関係はあるのでしょうか?
家の中に母親が辛くなる要因があると、子供が学校で辛い思いをして帰ってきても、その子供の心の辛さを解消出ません。子供は解消されない心の辛さを抱えて翌日学校に行くために、次に受ける学校内での辛い経験が、予想される辛さよりより辛くなり、fecorを学習しやすくなります。

>子供が家を出たいと言っています。父親のところに行きたいのかというと、それは嫌だと言います。子供に一人住まいをさせるのが良いのかどうかわかりませんし、経済的な余裕はありません。それを子供に説明しても、子供は家を出たいと言い続けます。どうしたら良いでしょうか?これは子供から母親へのテストでしょうか?それとも本心なのでしょうか?
心が辛い子供、不登校の子供に母親は絶対に必要です。それなのに子供が家を出たいというのは、お母様の対応で子供が辛いよという意味です。本当に出たいのではありません。母親は今までの対応を変えることで、子供がこのようなことを言わなくなります。
ですから、不登校の子供が家を出たいというのは、子供の本心ではありません。お母様の対応を変えて欲しいという意味のMSGであり、母親が変わると言わなくなるという事実から、母親が対応を変えるかどうかを見るテストと考えても間違いになりません。もちろん子供はこれを意識しているのではありません。結果的にテストのようになるという意味です。

>子供が家を出たいと言うとき、お金がなくて一人住まいをさせてあげられないと説明しても、子供は家を出たい理由として、子供の立場を考えないで、母親が自分の立場ばかりを主張していると言います。また今の母親は子供に過干渉をするひどい母親だとも言います。このようなときにはどのように答えれば良いでしょうか?
この子供の言葉は、母親の対応が違うよという意味を、子供が知っている知識から具体的に言っています。そこにお金の問題は入っていません。お金の問題を持ち出す母親を受け入れません。具体的に言葉にしていても、子供が知っている知識からの言葉であり、大人が受ける言葉の意味と異なっていることが多いです。母親の対応について言葉で正確に表現していないと考えた方が間違いがありません。
>、子供の立場を考えないで、母親が自分の立場ばかりを主張している
子供の心を理解していない、母親が子供に学校に行かせる対応をしていると理解すると間違いありません。ですから答え方としては、「今まで**を辛くしてごめんね。学校に行かないで、家で**なりに楽しいことをして過ごして欲しい」と言えたら良いのですが、今の母親には言えないと思います。言えなければ、黙っているか、謝るしかないと思います。
>今の母親は子供に過干渉をするひどい母親だとも言います。
過干渉をするとは、学校に行きたくない子供を学校に行かせようとするという意味です。子供がしたくないことをさせるという意味で、ひどい母親という言葉も使っています。ここまで言われると、母親は謝るだけでなく、学校に行くなという必要があります。行きたくなかったら行かなくて良いという言葉では、過干渉の範疇に入ってしまいますから、子供は許さないと思います。