子どもの心が落ち着く1

>そりゃあ、子供の好きなようにさせておけば荒れることはないし波風は立たないのは当たり前。でもこれで本当に楽になったと言えてしまうようなら、親として終わりだと思います。
大人と子供と心が違うと言うことを理解していただきたいと思います。子供とは大人の心を未熟にした物ではありません。子供は知識を増やしている、経験を増やしている段階です。ただし、子供の持つ情動=感情は大人と同じが大人以上のようです。

子どもの心が楽になると言うことは、子供の情動が接近系になる、心のエネルギーがプラスになる、何かを求めて動き出すという意味です。その動き出す心のエネルギーとして子供特有の本能があります。子供特有の本能のことを知っていらっしゃらないと、子どもの心が楽になると言うことで良いのでしょうか?という、大人の心からの疑問、常識的な疑問を生じるようになります。

子どもの心が楽になると、子供特有の本能が機能をし出します。その本能とは
新しい物や知識を求める
同年代の子供が好き
与えられた環境に順応しようとする
母親を大好きだ
の4つです。
これは大人になると消失します。ですから大人が子供を信頼できない理由です。

大人がこの子供の本能を理解しないで子供に関わると、子供を苦しめることになります。大人として良いことをしているつもりでも、大人の心と子どもの心とが異なるために、子供を苦しめてしまうのです。大人として子供のために良いことをしているつもりで居ても、その大人の対応を受けている子供の心が辛くなり、子供が持つ本能が機能をしなくなる(新しいことを求めようとしなくなる、孤立する、周囲に問題行動をする、母親には向かう)ばかりでなく、その対応をする大人に対して回避行動、その大人では手に負えないような行動を子供がとるようになります。その大人が子どもの心を理解しないで何かをすればするほど、子供はその大人を困らせるという悪循環に入り、その大人は、子育てをあきらめる、その子どもを放任せざるを得なくなります。

その結果、子供が成人引きこもりになり、3060、4070、8050問題になってしまいます。親への反感を持っている子供は、その反感を親にぶつけて事件となったり、社会にぶつけて事件となったり、親が大人の力で押さえつけたときには、心の病の症状を出して、精神疾患としてクスリで押さえつけることになります。