見方を変えた2 3人の子供の不登校

前回、今の学校に合わない子供達が出てきています、と書きました。今の日本では就学前の子供は両親や祖父母に大切に育てられています。子供に合わせて親や祖父母が動いてくれていますから、子供はそれほど辛い経験をしていません。子供が求める物は多くの場合そのまま認められていて、ある意味で子供は宝のように育てられてきています。

ところが学校に通い出すと、それまでの子供のあり方が認められなくなって、学校によってはある程度まで認められていても、最終的に認められなくて、子供が葛藤状態になってしまいます。その葛藤状態も家庭で癒やされ解消されれば良いのですが、多くの家庭では学校のあり方が家庭に持ち込まれてしまい、子供が学校で感じた葛藤が家庭で解消されません。それでも大好きな両親の前でよい子を演じて、辛い心を持ったまま学校に行くことになります。

辛い心を持って学校に行き学校のあり方でより辛くなった子供は、回避行動で学校内で問題行動を起こします。その結果教師から叱られるなどの辛い対応を受けると、それが繰り返されると、学校という物に恐怖を生じる条件刺激を学習してしまいます。その結果、登校を拒否するようになります。

子供によっては、学校が辛いと、学校内での遊びをしようとする子供が出てきます。しかし学校内には楽しい遊び道具はありません。そこで無意識に他の子供を遊び道具にして遊んでしまいます。遊ばれた子供はいじめられたと感じます。周囲が気づけばその子供がいじめをしたと理解します。いじめと教師が認識したら、教師はいじめをなくそうとします。それは他の子供で遊んだ子供をますます辛くします。今の学校でいじめがなかなかなくならない理由です。

教師がいじめと気づかなくても、そこまで酷いいじめは学校内からなくなりません。教師が学校内にいじめはないと言っても、遊ばれて辛い思いをしたことも(意地悪という言葉が当てはまるかも知れません)はかなりの数いるはずです。今の学校制度(どのように改革しても)では、いじめと認識されない範囲のいじめはなくなりません。母親だけは自分の子供が言葉にしなくても、学校でいじめをしている、学校でいじめられていると、理解していた方が良いです。だからといっていじめを解決しようとするのではなくて、学校で受けた辛さを家庭内で、母親の母性で癒やして、子供の心を元気にする必要があります。