子供の心1解説3

>「大人の心と子供の心は異なる」という事実

多くの人は信じないと思います。多くの人は子供の体や能力が大人に比べて未発達だから、子供の心もただ単に大人の心の未発達の物だと考えると思います。確かに子供の心にその様な要素がある場合もありますが、 「「子供の心とは本質的にと言って良いほど大人の心と異なる」」 のです。そしてある年齢になると、子供の心は急激に大人の心になっていきます。大人の中にはその子供の心の変化に気づく人も居ます。子供の心が大人の心になると、それ以後は大人同士のつきあい方になりますから、子どもの心が大人の心になったと、大人が気づかなくても、社会生活には問題を生じないのです。

「「大人の心と子供の心は異なる」」 という事実を理解していただくために、生物としての人間に当てはまる(大人や子供の違い、人種の違いがあっても当てはまる)概念(脳科学から得られる概念)をあらかじめ説明しておきます。

心とは、脳の機能の全てです。ですから生命現象も心の一部です。
子供とは、思春期以前の人間です。
大人とは、子供以外の人間です。
そこで大人の心と子どもの心と異なると言う言葉は
子供以外の人間の脳の機能は、子供の脳の機能と異なる、と表現し直すことが出来ます。では大人と子供と、脳の機能のどのような点が異なるのかを考える必要があります。其れを考えるには脳の構造とその構造が示す機能を考える必要があります。ここからが脳科学になり、少し難しくなります。

脳の構造と機能から、
意識の心
習慣の心
情動の心
其れ以外の心
と分けることが出来ます。其れ以外の心は極めて手続き的な心ですから、ここでは扱わないで、其れ以外の3つの心について考えていきます。