子供自身の本能で解決

ある、不登校の子供を育てている母親から質問を受けました。

>自分自身の本能で解決する能力は低いのでしょうか?
不登校問題の解決とは、子供が学校に戻ることではありません。学校を辛さを生じる条件刺激FCSとする条件反射FCRをなくして、自分の成長の仕方、生き方を自分で出来る子供にして、大人になったら自分から社会の中で自立して生活なるようにしてあげることです。子育てでは、一見親が大人が子供を大人の力で育てて大人にして、社会に送り出しているように理解していますが、子供の立場から言うなら、心が辛くなければ、子供の本能から成長し、大人になって、社会に出て行っています。多くの子供では学校がFCSではありません。しかし不登校の子どもでは、学校がFCSなのです。その結果登校刺激=FCSがあると、子供の本能が機能をしなくなり、その子供なりの成長が出来なくなります。

1)FCRの反応をなくするために、登校刺激を無くする(引きこもり)。
2)完全になくならないので、登校刺激からの辛さを埋め合わせる喜び刺激を与える(今の時代では母親、ゲームなどの遊び)。
3)FCRの反応の辛さがなくなると、子供の本能
母親を大好きだ
新しいことを知りたがる
同年代の子供を求める
与えられた環境に順応しようとする
が機能をしだして、子供から社会に向かって動き出します。その社会には子供社会の学校などの場合と、直接大人社会に出て行く場合とがあります。

つまり、子供には成長という大人にない能力がありますから、成長を阻害する嫌悪刺激(不登校の場合には登校刺激)を取り除いてあげるだけで、子供が持つ本能から親を利用して不登校問題を解決します。これ以外の方法は基本的にないと言って良いと思います。ただし、FCRの反応が弱い状態で不登校になった場合には、何かの理由でFCRの反応より強い喜び刺激が学校内や子供の周囲にあったなら、それだけで子供が不登校問題を解決できる場合があります。きっとその割合は殆どないと私は推測しています。多くの場合は、不登校の子どもによい子を演じさせて、不登校問題の解決を先送りしているように思います。多くの人は不登校問題の解決を、親の希望である、子供が学校に戻ることを考えているからです。不登校の子どもではこの親の希望を叶えてあげられないのです。FCRが機能をしなくなると、まずその子供なりの成長をして、その後親の希望を叶えようとする様になります。