人は何故競争をするか

ある人に
人は何故競争をするのでしょうか?人間以外の動物でも、その動物なりの競争をしています。
と質問をしてみました。その方の答えは以下のようでした。

生き残りたいからだと思います。私自身は競争って好きじゃないです。だから私は生きる力が弱いのかも知れません。人に助けられて運良く生き延びているだけかもしれません。その様に感じていますが、何かの折に私の本性が現れるかもしれませんが。しかしまだ、そういう事態に遭遇してないです。

競争という言葉で人々は色々なことを考えると思いますが、生命について、その生命を維持している心を研究している私としての意見を述べてみたいと思います。これは私の意見であり、普遍的な物ではありません。ここで普遍的と言う言葉を使いましたが、競争を考えるとき、可能な限り普遍的な事実から出発したいと思います。この普遍的な事実の話の出発は宇宙とか地球とかから始まりますが、それらを無視して、動物の普遍的な存在から出発したいと思います。

動物としての共通で普遍的なあり方は、
1)体外から物質を取り入れて、その物質が持っている化学的なエネルギーを利用して、その個体に必要な化学的エネルギーや物理的なエネルギーに変えて、その固体を維持している。動物としての代謝(生命)をしている
2)その体外からの物質を得るために動物は移動をする
3)時計を持っていて、その時計に従って、体の一部を作り替えているし、最終的に個体が代謝を止めて物体に戻る
4)個体が物体に戻る前に、新しい個体を残そうとするが、そのために雌雄という区別を作っている

人間を含めて動物はその個体を維持するために、体外から物質を取り入れようとします。体外から取り入れる物質が十分にあるときには、動物同士の競争はしません。しかし体外からの物質に限界があると言う事実があります。その結果自分以外の個体を押しのけて、自分がそこに存在する物質を取り入れようとします。競争をすることになります。この競争が出来ない固体は生命を維持できなくなり、消滅してしまいます。

其れが同一の物質を体外から取り入れて生命を維持しようとする動物同士の競争になります。つまりその動物の代謝=生命を維持するために競争を開始します。この競争に勝てなかった個体はその個体を維持できなくなるか、他の個体が取り入れなかった物をその個体用に取り入れることになります。これが進化論の基本です。自然淘汰とも表現します。

つまり、他の個体と競争で勝ってその個体を維持できた個体は、他の個体に勝てた能力をより伸ばすようになります。この変化は突然変異で生じると考えられています。其れを進化と言います。その進化は個体のどこかに現れてきます。

一方競争で負けた個体は消失するか、今まで用いなかった物質を取り入れて個体を維持していきます。今まで用いなかった物質を取り入れて個体を維持するのに都合が良いような個体の変化を生じます。この固体の変化も突然変異だと考えられています。其れも進化です。