ススキ野殺人事件(4)

瑠奈被告が長年、精神的に不安定だった経緯を詳しく説明し、「娘の心がこれ以上壊れないようにするためにはどうすればよいかを考えて行動を選択していた」という。
 浩子被告は、涙を流しながら夫の証言を聞いていた。

<解説>

>瑠奈被告が長年、精神的に不安定だった経緯を詳しく説明し
この一行から、瑠奈被告が幼いときから精神的に不安定になっていたという意味です。今の時代子供が精神的に不安定になるとは、家庭内暴力か、心が不登校状態にあった場合が考えられます。前者はまずないでしょうから、後者だと思います。

不登校で瑠奈被告の精神が不安定になるとは、登校刺激が加わり続けていたと考えて良いと思います。つまり父親は瑠奈被告の精神が不安的になっていた理由を登校刺激と気づかないで、心の病の症状と理解していたと推測されます。そこで精神科医の医学的知識を用いて瑠奈被告の心の問題を解決しようとし続けたと推測されます。きっと母親も瑠奈被告に関わろうとしたと推測されますが、医者である父親に対して口出しできなかったのではないかと推測します。

>「娘の心がこれ以上壊れないようにするためにはどうすればよいかを考えて行動を選択していた」という。
大人の心と子どもの心と異なることをこの精神科医は知らなかったようです。勿論どの精神科医も知りません。精神科の論理も大人の心で大人や子どもの心を観た物ですから、それ自体がある意味で間違っているのです。ある意味という言葉を今は説明しません。ですから父親の考えたことは全て瑠奈被告の心に沿っていなかったのです。

それ故に父親の対応は全て瑠奈被告の心を苦しめ続けていたはずです。そして父親はその苦しんでいる瑠奈被告の姿を問題だから解決しようとして、瑠奈被告への対応を母親にさせないで、父親自身で行ったと推測されます。

ここで不思議に思われる人が多いと思いますが、父親の対応が瑠奈被告の心に沿っていなければ、父親に向かって父親の対応が違っているよと、瑠奈被告がこと場にしたり、荒れたり、問題行動をしたはずです。しかし父親の力の大きさから、父親に押さえつけられたり、薬で押さえつけられたりして、瑠奈被告は直接父親に父親の対応が瑠奈被告の心に沿っていないと、伝えることができなかった、伝えても父親に理解されなかったのだと思われます。それ故に、里奈被告の問題行動がより強まり、父親は瑠奈被告の問題行動をそのまま満たすことで、その瑠奈被告の問題行動を解決しようとしたと考えられます。

>浩子被告は、涙を流しながら夫の証言を聞いていた。
弘子被告からの情報が無いので、母親である弘子被告の心を推測できません。きっと弘子被告は精神科医である父親に逆らえなかった、瑠奈被告を守ろうとしても、父親から許されなかったのではないかと推測します。