トラウマ、恐怖反応と発達障害

https://news.yahoo.co.jp/articles/a7325b536d3eb78a83b4b27d169aedc443f01579
について、意見を求められました。その最初の部分の投稿が落ちましたので、追加します。

>その過半数発達障害の診断基準を満たすということでした。
トラウマとは恐怖反応です。恐怖の原因があるのに気づいていないか、気づいていても恐怖の原因として認識しないために、恐怖の原因から逃げられなくて、恐怖の相乗効果を起こして、何も原因がないと考えられるのに、とても辛い少々を出している場合です。
恐怖の反応症状は、恐怖の原因から逃げる、逃げられない時にはよい子を演じる、よい子を演じられないときには荒れたり問題行動をする、荒れたり問題行動を大きな力で押さえつけられたときに、心の病の症状、その症状は精神科では精神疾患と理解される物です。

>長期慢性的なトラウマ(心的外傷)に晒された被虐待児には、さまざまな後遺症が出ます。これが発達障害の症状とよく似ており、実際に被虐待児の多くが発達障害の診断を受けていました。
ですから恐怖の原因からの反応症状であり、後遺症ではありません。しかし恐怖の原因が理解されないので、後遺症という言葉を使っているのでしょう。

>それはなぜかと言うと、現在の精神医学は症状によって診断されます。カテゴリー診断学と呼ばれ、代表的な症状のうち○個当てはまるから、その病気と診断しましょうという方法で診断されるからです。

>そこで、こうしたケースを「第4の発達障害」と捉え、トラウマ系発達障害と呼ぶようにしました。その後、精神科医のベッセル・ヴァン・デア・コークが2005年に同じ現象を「発達性トラウマ障害」という概念で説明していることを知りました。
これは見当違いの理解です。トラウマを反応させる物を見つけて、それを取り除けば良いだけです。不登校の子供ではトラウマを反応をさせる物は学校です。学校に関連する物も不登校の子供には学校を意識させますから、トラウマを反応をさせる物になります。しかし殆ど全ての大人は、学校がトラウマを反応させる物とは知りませんし、一部の大人は子供の教育の機会を与えるためと言って、不登校の子供をトラウマが反応をする学校に無理矢理に連れて行っています。その結果恐怖刺激の相乗効果を生じて、子供が心の病の症状、一部の不登校の子供では、発達障害の症状を出すようになります。

>しかし、トラウマ系発達障害に対しては、一般的な発達障害の治療が通用しません。トラウマが中核にある場合は、それを取り除かないと子どもの本当の問題がわからないからです。発達障害に似た症状だけでなく、愛着障害解離性障害双極性障害なども併存し、実は治療があまりうまくいっていません。激しい癇癪(かんしゃく)や暴力などの問題行動が多く、学校教育の現場を非常に混乱させています。
トラウマを反応をさせる物を取り除かないと、不登校の子供は心の病の症状以外にも、色々な恐怖反応行動を示します。それは子供によって異なります。

>脳や成人後の健康にも影響を及ぼす虐待──虐待などの体験は、具体的にどのような影響を心身に及ぼすのでしょうか。小児期逆境体験(Adverse Childhood Experiences:ACE)の影響については、すでに研究が行われています。ビンセント・フェリッティが、アメリ疾病対策センターとACEスコアを作成したところ、大人になってからの身体的・精神的な健康や発達、人間関係などに大きく影響していることがわかったのです。ACEスコアは身体的な虐待、心理的な虐待、性的虐待、ネグレクト、家族の機能不全(親のアルコール依存、家族の精神疾患や服役等)などに関する質問に答えてもらい、スコアを算出するというものです。このスコアが高い人ほど、健康リスクが高くなることが明らかになりました。小児期逆境体験があると喫煙は2.2倍、慢性気管支炎または肺気腫は3.9倍、心筋梗塞は2.2倍、アルコール依存は7.9倍になります。
トラウマが反応をする限り、色々な症状を出します。それは子供によっても、大人によっても、人々の属する文化によっても異なります。そこには法則性はありません。

>虐待は脳にも影響を及ぼすのでしょうか。
嫌悪刺激には相乗効果がありますから、他の人では何でも無い刺激でとても強い恐怖行動を示すようになります。恐怖刺激にとても敏感になります。それは大脳辺縁系扁桃体の機能ではないかと推測しています。きっと扁桃体の体積が増加していると思います。

>身体的な虐待を長期にわたって受けると、感情や思考のコントロールに関わる前頭前野の体積が小さくなることが明らかになっています。一般的な発達障害で、前頭前野にこれだけ大きな影響が出ることはまずありません。
これに関する情報を持っていません。子供では未だ前頭前野の発達段階ですから、前頭前野の発達が遅れると言うことはあるかも知れません。しかし退化と言うことはないと思います。

>このように、ACEは何十年も強い毒性を持ち、子どもの脳の働きだけでなく形まで変えてしまいます。幻覚や多重人格(解離性同一性障害)などが起こることもあります。
トラウマの機能が強くなると色々な心の病の症状、精神症状を出すようになります。それは不登校の子供の観察から分かっています。

>しかし、精神科(とくに成人)では、「トラウマがある」という視点を持って理解し、診療する、いわゆる「トラウマのメガネをかける」ことも、その大切さも知られていません。例えば、幻覚を訴えた患者に解離性障害を疑うべきところを、統合失調症と診断して薬を出してしまうなど、多くの誤診が起こっています。
このMSGは正しくありません。トラウマとは原因があっても、原因として特定されない、恐怖反応です。恐怖反応が繰り返されると恐怖反応に相乗効果を示してとても難しい精神症状を出し、解決が難しくなると言う事実です。当然薬では解決出来ません。今の精神医学は間違っているのです。

>記事内で
>>そこで私は、一般的な外来で行うことができる簡易的なトラウマ処理方法を工夫してきました。それが、EDMRを基盤としたTSプロトコールです。これは、トラウマの記憶を思い出すのをやめて不快感だけを抜きます。するとフラッシュバックが収まるのです。セルフで可能な方法も考案していて、例えば子どもが自分で自分の胸の上、鎖骨のあたりで腕をクロスし、鎖骨の下を左右交互にパタパタと叩くというものです。心のラジオ体操のような感覚で、学校の朝礼などでもTSプロトコールを取り入れてもらえたらと思っています。
>TSプロトコール、鎖骨のあたりで腕をクロスし、鎖骨の下を左右交互にパタパタ叩く…
トラウマとは原因があっても原因と気づいていない恐怖反応だと申し上げました。恐怖反応は恐怖の原因を取り除くしか解決法がありません。ですがトラウマでは恐怖の原因を恐怖の原因として取り除こうとすることが問題なだけです。それ故に上記の意見は見当違いの意見です。

>こんな簡単な方法でトラウマ処理ができるなら、私もいじめによる長年の不登校引き篭もりの子供にやらせてみようかと思うんですが、先生はどう思いますか?
見当違いの意見です。それをさせることでお子さんがかえって苦しむ可能性が高いので、基本はしない方が良いです。しかし子育ては母親の責任で成されるべきです。母親が責任をとる限り、母親として最良と思う対応をするのは、母親の権利です。