問題行動とは

心の辛さをわかってもらえず問題行動で訴えていたところを更に投薬で押さえつける。

<解説>

今一度、問題行動とは何かを考えてみる必要があります。つまり、問題行動という行動の仕方があるのではなくて、周囲の人との関係で、ある人のある行動が問題行動になったり、問題行動ではなくなるという事実です。例えば野山に咲いているきれいな花を一輪摘んだからと言って、これは問題行動ではありません。それがある人の庭に咲いている花を一輪摘んだときには、その庭の所有者から見たら問題行動になります。

問題行動とはある行動をする人が居て、その行動を評価する人が居る、その評価する人にとって好ましくないから、問題だから、問題行動になります。逆にその行動を評価する人にとって好ましい場合には、その評価する人に問題行動になりませんし、場合によっては、評価する人にとってありがたい行動、喜ばれる行動になることもあります。

人間を含めて全ての動物は絶えず何かの行動をしています。それが周囲に好ましければ(人間の場合周囲の人に迷惑をかけなければ)その行動を繰り返して習慣化していきます。当たり前の行動になります。周囲から拒否をされることはありません。それを繰り返すことで生命を維持しています。子どもは成長をしていき大人になっていきます。

人間を含めて全ての動物はそれまでの経験からの行動を繰り返していますが、今までとは異なる行動をしたとき、それが周囲に好ましくないとき、人間の場合周囲の人に迷惑をかけるとき、それを問題行動と言います。特に人間を含めて全ての動物の心を辛くする経験をしたときには、それまでとは違った行動をしてしまいます。それは多くの場合心を辛くする経験から逃げ出そうとする行動です。しかし周囲の人や動物はそれがその人や動物が辛さから逃げだそうと行動と理解できなくて、周囲の人や動物にとって好ましくない行動として反応(人間の場合には理解)します。

つまり、人や動物の問題行動とはその人や動物の心が辛いから、その辛さから逃げ出したいという行動だという、心の立場から考える必要があります。人や動物の心が辛いと言うことから守ってあげると、問題行動をしなくなり、今で通りの習慣化した行動をするようになります。問題行動は悪いことのように理解されますが、以上の心の立場から言うなら、問題行動は心が辛いと言う表現だという根拠です。

但し、人や動物の心が辛い状態になることが繰り返されると、問題行動が習慣化して、集団生活をする上で大きな問題を生じるようになります。人間の場合、簡単に反社会的な行動をするようになり、反社会的な行動を繰り返すことになります。