言葉にならない子供からの訴え

あくまでも私の経験の結果ですし、脳科学的にも以下のように言えます。

子供はその本能から母親に優しいです。そして大人のように意識的に色々なことをしません。子供はその時生じる情動(感情と言って概ね間違いありません)から行動をします。つまり、子供が荒れる、問題行動をするなどの、母親を困らす行動は、その時子供の心が辛い状態にあるから、無意識に、その辛さから逃れるために、荒れたり問題行動をして母親を悩ませます。子供は母親に優しくしようとしても、優しく出来ないのです。そこで母親が子供の心の辛さから守ってあげたなら、子供は荒れたり問題行動をしなくなります。

子供の荒れたり問題行動をすることと、母親が子供の心の辛さから子供を守ることと、常識的に、直接関係ないように見えますが、脳科学敵にと手も密接な関係があります。それは子供を含めて、心が辛いときには、その辛い物から逃げる、逃げられない時にはよい子を演じる、よい子を演じられなくなったときにはその辛くする物に向かって荒れたり問題行動をするという事実です。大人は子供が荒れたり、問題行動をするとき、その子供に問題があると考えますが、子供の心の立場から言うなら、子供の心がとても辛くて荒れたり問題行動をしているのであり、子供の心の辛さから子供を守ってあげるなら、子供は荒れたり問題行動をしません。

それを全く違った角度から見たなら、 「子供が荒れたり問題行動をするのは、心が死にそうなぐらいに辛いから、母親に助けてと言う訴えと考えられます。」 子供が荒れたり、問題行動をして、それが事件になっても、それは決して子供がしたがっていたのでは無くて、子供の心が辛くて、辛くて、どうにも出来なくて、発作的に荒れたり問題行動をしたのに、それを大人の力で押さえつけられたら、子供の心が死んでしまいます。場合によっては自分の命を絶ってしまう場合もあります。この事実を知らない大人は、最近子供の事件が多くなった、子供の自殺が多くなった、とただ単に現象的にとらえているようです。

子供が荒れたり問題行動をするのを大人は許すことが出来ません。それを大人の力で押さえつけられると、子供は常識の言葉で言う、虚無感に陥ります。その状態が子供の心の病の状態です。つまり子供の心が辛くて、荒れたり問題行動をするのですが、それが大人の力で押さえつけられると、子供はその心の辛さの反応から、心の病の症状を出すようになります。

人間以外の自然界の動物には、その動物が逃げることが出来ないストレス刺激を与え続けないと、心の病の症状を出しません(勿論ストレス刺激に反応をして、心の病の症状を出しやすい系統があるようですが、自然界では存在しません)。これは人間の子供の心の病の症状を説明している事実では無いかと思います。