荒れる子供 解説1

>先程息子がゲームをやり始めると直ぐに、イライラし始めてものすごい勢いでドアを蹴り始めました。
ゲームを始める前から、登校刺激を受けていたはずです。不登校の子どもがいらいらする、荒れる場合、ほぼ間違いなく子供の周囲に、または子供の知識からの登校刺激があります。つまり登校刺激とは子供に学校を意識させる物ですから、登校刺激という嫌悪刺激からの回避行動として、荒れる問題行動をしたのです。

>チラッと私の方を見るも、
もしこの母親の観察が間違っていなかったなら、子供は無意識に、自分の荒れる姿に母親がどのようにするかという、母親の反応を見たのだと思われます。

>全く勢いを弱めることなく、がんがん蹴っていました。側にあるものを蹴ったり投げたりして、私はドキドキハラハラしながら、じっと見てみぬふりをしていました。先日、見た光景より数倍もひどくドアに穴が開くほどでした。
子供が素直に自分の辛さを表現できている、母親がそれを認めている、その母親からの信頼感を、子供はこれでもかこれでもかと、テストし続けたのです。

>暫く続いてた後、動きをとめて辛そうにしていたので
子供の辛さをほぼ十分に表現できて、その辛い子供の心を母親が受け入れ続けていたので、子供の心の辛さが軽減していきました。情動の接近系(母親からの信頼感)で情動の回避系(登校刺激による辛さ)が埋め合わされて、情動の回避系が弱まった、荒れなくても良い程度になったという意味です。

>「辛かったね」と背中をさすったりしました。
母親からの信頼感の表現、母性の表現、情動の接近系の表現です。

>暫くするとまたイライラして物を投げたりする状況でした。
きっと子供の登校刺激は、子供の知識の中にあったのかも知れません。その知識が機能をすると辛くなり子供が荒れたのでしょう。

>それから少し経って落ち着いてきたので、再度、「辛かったね、気づいてあげられなくてごめんね」と謝りました。
これは常識とはかけ離れた母親の対応です。母親の母性が子供の心の辛さに反応して起こした行動です。

>そして、スキンシップをしながら何度も「大好きだよ、宝ものだよ、お母さんの子供にでありがとう」と言い続けました。すると声をあげて泣きながら、うんうんと頷いてくれました。
母親の母性からのこの対応に、子供が辛さから守られたと、母親は信頼に値する人だと、子供の情動にある本能が反応している姿です。