適応指導教室

しかしながら勉強や地頭の良し悪しについてはコンプレックスを抱えていたようで、ある日妹に「〇〇(長男の友達)みたいにお父さんが東大とか出ててハイスペだったらさ、俺もこんなに困らなかったかもしれない。どんなに頑張っても頭良くならないのは、頭が悪い両親のせいだと思うんだよね。もっと一流の親の元に生まれたかった」とこぼしていたので、不登校になった原因は成績不振なのかなと感じています。
もともと温和でおとなしい性格ということもあり、癇癪や暴力、暴言などは一切ありません。お風呂も毎日入ります。ただ、登校刺激的な発言をふとしてしまった時や夫婦喧嘩をして家の中が気まずくなったときは部屋に一時的に閉じこもって半日出てこなかった・・ということはたまにありました。(頻度は1ヶ月に1度あるかないかです)

登校状態になってから3ヶ月後くらいに、今年の3月から適応指導教室に通い始めました。最初は「こんなところがあるみたいよ?」と軽いノリで紹介したら「見学してみたい」ということで、見学したらその場で通うことを決めていました。正直私は「ここは家からは遠いし通えないかも・・」と思っていたのですが、学校からも離れており新築の市役所の中に入っていて学校の匂い?が全くしない教室だったのがよかったのか「俺ここなら行けるよ!」というので、バスで登園させて様子をみていました。「週3日午前中だけ通う」と自分で決断して、私が声掛けしなくても6月下旬まで週3日午前中のみ通うようになっていました。

<解説>

>勉強や地頭の良し悪しについてはコンプレックスを抱えていたようで、ある日妹に「〇〇(長男の友達)みたいにお父さんが東大とか出ててハイスペだったらさ、俺もこんなに困らなかったかもしれない。どんなに頑張っても頭良くならないのは、頭が悪い両親のせいだと思うんだよね。もっと一流の親の元に生まれたかった」とこぼしていた
コンプレックスという意味は、知識にこうあるべき、この子供の場合自分がハイスペであるべきと言う思いがあり、現実の自分は学校に行かれないし、自分は頭が悪いと思っている現実との間に、大きなずれがあり、そのずれは所謂葛藤状態ですから、子供の心に葛藤状態から生じる情動の強い回避系を生じて、子供を辛くして、子供の心のエネルギーを奪ってしまっています。

又、見方を変えると葛藤から生じる心の辛さは、子供は今の自分の今の姿を否定していることになりますから、自己否定とも理解されます。

不登校になった原因は成績不振なのかなと感じています。
現在の子供の辛さは葛藤から、又は自己否定からの辛さです。それは不登校になったことから生じています。この葛藤、自己否定は直接学校と関係つけられません。登校刺激ではありません。登校刺激の結果生じている葛藤、自己否定の辛さです。それ故に子供に登校刺激を与えないと、これらの心の辛さは軽減していきます。

不登校はこの葛藤、自己否定の前の子供の心に生じていた辛さです。それは登校刺激により、子供の心にあり子供を辛くするトラウマ=FCRの機能により、学校に行かれなくなっています。

>もともと温和でおとなしい性格ということもあり、癇癪や暴力、暴言などは一切ありません。お風呂も毎日入ります。
これはお子さんに登校刺激が加わっている時間が非常に少ないという意味です。お子さんの身の回りに登校刺激になるような物がないと考えられます。

>登校刺激的な発言をふとしてしまった時
息子さんなりに登校刺激を回避するために、登校刺激から自分の部屋の中に逃げたという意味でしょう。

>夫婦喧嘩をして家の中が気まずくなったときは部屋に一時的に閉じこもって半日出てこなかった
息子さんは本能的に母親を大好きです。父親には母親を支える人という意味で大好きです。その大好きな人同士が喧嘩をするとしたら、その原因は学校に行っていない自分にあると考えてしまう傾向が、不登校の子どもにあります。その結果自分を責めてしまい、自己否定を強めてしまいます。心のエネルギーを奪ってしまいます。原因が何であっても、夫婦げんかで不登校の子どもは自分を責めてしまいますから、その辛い夫婦げんかの場所から自分の部屋に逃げたという意味でしょう。

不登校状態になってから3ヶ月後くらいに、今年の3月から適応指導教室に通い始めました。最初は「こんなところがあるみたいよ?」と軽いノリで紹介したら「見学してみたい」ということで、見学したらその場で通うことを決めていました。
適応指導教室は学校に準じた物と子供は理解します。とても強い登校刺激になります。子供は通えないか、よい子を演じるようになります。

>正直私は「ここは家からは遠いし通えないかも・・」と思っていたのですが、学校からも離れており新築の市役所の中に入っていて学校の匂い?が全くしない教室だったのがよかったのか「俺ここなら行けるよ!」というので、バスで登園させて様子をみていました。
確かに学校内でなかったので、その分登校刺激が弱く、子供は無理をして適応指導教室に通おうとしました。つまりよい子を演じたことになります。

>「週3日午前中だけ通う」と自分で決断して、私が声掛けしなくても6月下旬まで週3日午前中のみ通うようになっていました。
息子さんなりに、意識はしていませんが息子さんなりに適応指導教室に通うというよい子を演じられそうだったので、その息子さんなりに出来そうな範囲、通えそうな範囲をこのように表現しています。

このMSGからでも、息子さんは非常に頭が良い子供だと分かります。知的な息子さんだから、大好きな御母様のために、よい子を演じることを繰り返しています。ただ、よい子を演じると言うことは、その見た目と異なり、情動の回避系からの回避行動です。息子さんの心が辛いと言う意味ですから、この辛さが繰り返されることで、息子さんの場合自己否定を強めてしまってしまいるはずです。この自己否定からの辛さから、御母様に向かって荒れないで、心の病の症状を出すようになります。