大人と子どもの自殺の違い

大人の自殺と子どもの自殺と自殺の仕方は同じでも、自殺をするまでの心の動きが異なります。大人の自殺の多くは遺書を残して自殺をします。つまり大人の自殺の多くは意識的に命を絶っています。大人の自殺では、社会生活の中で苦境に追い込まれて、それから逃れられないで、意識的に死に逃げているようです。それでも子どもと同じように発作的に自殺をする場合もありますが、その割合は小さいと推測しています。当然その場合には遺書を残していません。

子どもの自殺は発作的に死を選んでいて、意識的に自殺をすることはまずないと言って良いと考えられます。自殺をした子どもの中に、まれに遺書を書き残している場合もありますが、それでも発作的に死を選んでいると考えた方が間違いがありません。

子どもの自殺の原因は自分の生活圏の中の生活が辛くて、本来なら家の中や母親のそばに居場所を求めるのですが、それが認められなくて、居場所がなくて、ひょっとしたら楽になるのではないかと、実際は思っていないのですが、まるで思っているかのように、ある意味で夢遊病者の行動のように死を求めています。

このことは、子どもの場合、常識からの死んではだめだよという言葉が、かえってその子どもを辛い場所にとどまりなさいという意味になり、より死を選びやすくなります。それに対して、子どもの自殺を防ぐには、子どもの辛い心に共感してあげる、母親ならそれにスキンシップをしてあげることで防ぐことができます。