二人でゲームを

引きこもりの(三年)中学一年の子どもの部屋で母親が何も言わずに子どもが好きなパズルをやってみました。母親がちょっと席を離れて部屋に戻ると子どもがパズルをやっていました。その後は何も言わずに自然と二人でパズルを楽しみました。
母親が何も言わずにパズルを楽しんでいたら子ども」が自分から母親と楽しんでパズルをするような気がするのです

<解説>

>引きこもりの(三年)中学一年の子どもの部屋で母親が何も言わずに子どもが好きなパズルをやってみました。
多くの母親は家事で忙しくて、自分の楽しむ時間すらありません。忙しく働く母親の姿は、常識的には母親として好ましい姿、しっかりと母親業をして居る姿と理解します。ところが不登校などで心が辛い子供は、母親が忙しく働いている姿を見ると、知ると、安心してゲームなどの楽しいことに没頭できません。それだけでなく、忙しく動き回っている母親に自分が感じている辛さを訴えることができません。

勿論子どもに無関心な母親は、心が辛い子供には自分を守ってもらえる母親が居ないことになりますから、もっと心が辛くなり、母親に対して荒れたり、問題行動をしたりします。

この母親は母親の常識的な思いから子どもの不登校問題を一生懸命解決しようとしていましたから、その母親からの対応を子どもは受け入れることができません。母親はこのブログに書かれていることを常識的に理解して、子どもの問題を解決しようとしていましたから、子どもは母親を信頼することができないでいました。

ところがカウンセラーのアドバイスで、下手で良いから、子どものしていることをお母さまもしてみました。うまくできなかったら、子どもに習おうと思って始めたそうです。

>母親がちょっと席を離れて部屋に戻ると子どもがパズルをやっていました。
これが良いですね。子どもは母親との一体感を感じたのだと思います。その結果母親は自分と同じように生活している人、信頼感を感じたのだと思われます。母と子供との間の信頼関係を高めるには、子供がしたがることを母親は全て認めて、笑顔で待ってあげる方法をアドバイスしてきています。これは母親の母性が機能をすればかならずできることだからです。

この母親のように、子どもと同じことをすることを母親に求めるには難しさがあります。母親が求める楽しさと子供が求める楽しさが異なるからです。それでも母親が自分を抑えて、子どもの楽しさを一緒に求めることで、子どもは母親を急激に信頼し始めます。

>母親が何も言わずにパズルを楽しんでいたら子ども」が自分から母親と楽しんでパズルをするような気がするのですが、先生はこの事実をどのように推測されますか?
信頼関係が極めて濃くなったと表現して良いと思います。
不登校などの心が辛い子供の対応に困っている母親に、私はしばしばアドバイスをします。そのアドバイスとは、時には 「母親を止めて」、子どもと姉弟のように、姉妹のように、振る舞ってみてはどうでしょうかという物です。特に娘の場合には、おそろいの服を着て腕を組んで買い物に行かれたらどうでしょうかと、アドバイスをしています。男の子の場合でも母親なりに工夫をして、一緒に遊びに行く、カラオケに行くなど、子どもの楽しさに合わせてあげる母親になって頂けると、子供の心が元気になっていきます。