大人の自殺と子どもの自殺のとの違い

大人の自殺は、意識的な自殺です。ですから死ぬときの辛さに耐えかねてそれだけで死ぬことは大変に難しいです。どうしても死ぬための介助が必要です。昔の切腹で介助者がいた理由の一つは、そのためです。介助者を無くするには、一度自殺行為に踏み出したときに後戻りできない方法をとる必要があります。それが高いところから飛び降りる、電車などに飛び込む等です。

大人の場合、死にそうも無い方法で自殺を図ったときには、自殺という演技をしたと考えて大丈夫です。

大人の場合の自殺は意識的な自殺ですから、遺書など死を示す物を意識的に残すことが多いです。
それでも大人の自殺の中にも、子どもと同じように、意識的で無く、辛さから発作的に死を選んでしまう場合もあります。

子どもの場合、意識的な自殺は無いと考えて大丈夫です。殆どすべてが発作的な自殺です。辛くて辛くて、その辛さから逃げ出す回避行動として、過去の自殺の仕方に関する知識を利用して、発作的に自殺をしています。発作的な行動ですから、自殺を予見させるような物を残すことはありません。

子どもが遺書を残すような自殺をした場合、可能性が二つあります。
一つは、自殺をするという知識からの演技をして遺書に相当する文章を書いた場合です。その後で自殺の真似をしたところ本当に死んでしまったという場合です。
もう一つは、子どもの心がその子どもなりの辛さを訴える書き物などをして居てる場合です。大人の遺書と異なりますが、自殺と時間的に近いと遺書と理解をされてしまいます。