子供の心3解説1

*心とは脳の機能です。脳を持っている動物は心を持っていると考えます。昔の人間社会では、無生物にも霊の様な心を考えていましたが、無生物は脳を持っていませんから、心はありません。
ほ乳類は、人間の意識の心以外の心の機能はほぼ同じように機能をしていると考えられます。それ故に、記憶領域の大脳新皮質が発達している動物では、まるで意識が働いているような反応をすることがありますが、其れは空間記憶の知識の心に基づいた習慣の心からの行動です。意識の心が機能をするには言語がなくてはならないようです。多くの動物では鳴き声や行動から、信号を送ることは出来ますが、言語ではありませんから、意識行動はありません。意識行動をするには言語が必要なようです。

*情動とは大脳の内でも大脳辺縁系(旧大脳)の機能です。
情動はその個体の生命を守るために発達して現在に至っています。動物で言うなら、その動物の個体の発達、子孫を残す機能(接近系)ですし、危険からその動物を守るための行動(回避系)。人間の場合、情動を直に知ることは出来ません。体全体に表現された情動を、認知、認識して、その人の知識に照らし合わせて、人間特有の感情として、言葉で表現し、反応をしているようです。
つまり感情としては色々と言葉で表現されますが、感情の大本である情動では、その個体の能力を伸ばし、子孫を残すための接近系と、危険からその個体を守る回避系としか存在しません。

*回避系とは情動の内で、刺激から逃げる反応。恐怖と置き換えられます。ストレス(恐怖)刺激を受けている状態=ストレス(恐怖)状態と表現できます。
ストレス(恐怖刺激)を次のように、経験的に説明できます。其れを説明します。
恐怖刺激を受けると、動物はその恐怖刺激から逃げようとします。これは誰でも理解可能です。
人間では嫌悪刺激から逃げられない時、嫌悪刺激を与える人に対して、それ以上嫌悪刺激を与えないように、嫌悪刺激を与える人に迎合して、つまり嫌悪刺激を避けるために見かけ上よい子を演じて、嫌悪刺激を避けようとする場合があります。動物では余り見かけません。
嫌悪刺激から逃げられない時には、動物や多くの人間では、暴れたり(荒れたり)嫌悪刺激を与える人に対して、その人を困らすような問題行動をする場合があります。人間では事件を起こすようなことをしてしまいます。
嫌悪刺激から逃げられなくて、暴れたり、問題行動をするのを大きな力で押さえつけられた時、人間でも、動物でも、所謂心の病のような症状を出します。人間の場合その代表が鬱病ですが、統合失調症もその可能性を考える必要があります。