トラウマと虐待

恐怖反応(=何かが怖い)は怖い原因があると理解できて、怖さを感じます。ですから怖い原因を取り除くことが出来ます。以後怖さを感じないように出来ます。

トラウマとは、怖い原因があるのですが、それが怖い原因だと理解できない状態で、怖さを感じています。つまり理解の上では、何も原因がないのに、怖さを感じると理解しますから、怖さの原因から逃げることが出来なくて、何回も何回も同じ怖さを繰り返し感じます。その感じるごとに、その怖さが加重していき、最終的にはとても怖い、死ぬほど怖いとなってしまいます。

不登校の子供は、不登校になる前に、学校内での辛さ、怖さを繰り返し感じています。その怖さの原因の多くは教師の学級運営です。その結果まず担任などの怖さの原因になる先生に反応をして、学校に行こうとしなくなります。

親や教師は、そして当人も、教師が子供を辛くしていることを認識していません。子供の学びのためにと、恐怖の原因がある学校に行かせます。ますます強くして、恐怖が相乗効果を生じて、その教師に強い辛さ、怖さを感じるようになります。それが続くと、子供は教師ばかりでなく、学校そのものに、学校を思わせる勉強に、恐怖の原因が変わっていきます。つまり学校に反応をして子供を辛くするトラウマが出来ました。

それでも教師や殆どの親は、学校が子どもの恐怖の原因だと気づきません。子供の恐怖の原因の学校に子供を押し出します。学校に反応をして子供を辛くするトラウマをますます強化して、子供をますます辛くします。学校に対して恐怖を感じるようにしてしまいます。

これを別の角度から見ると、子供が恐怖で苦しむ学校に、子供を無理矢理押し出して行かせることは、「虐待」という言葉が当てはまります。しかし不登校に関しては、不登校の子供を学校に行かせることは、子供の学習の機会を与える大切なことだと言って、不登校の子供に虐待をしていると言う先生や大人達は居ません。