トラウマという眼鏡をかけて

https://news.yahoo.co.jp/articles/a7325b536d3eb78a83b4b27d169aedc443f01579
について、最後のコメントをします。

>親子で受けるべきトラウマ処理
大人のトラウマからの解決法は大変に難しいです。ここでは触れません。
子供のトラウマの解決法は
1)トラウマを反応させない時間を長く作る(月から年のオーダー)
2)トラウマが反応して生じる辛さを埋め合わせられる楽しさを与える
の二つしかありません。それに最適なのがゲームやネットなど、大人から見たら子供の享楽的な遊びです。

>トラウマ系発達障害の子どもには、こうしたトラウマ処理が有効ということでしょうか。
子供の場合トラウマを解決しようとすると、辛かった経験の再経験になり、新たにトラウマが反応をする原因が出来てしまいます。ですから大人の考えるトラウマ処理は失敗することが多いです。うまくいったと持っても子供の方でよい子を演じて、治療がうまくいっていると演じている可能性が高いです。

>このように、親がトラウマを抱えている家族の間では、鶏が先か卵か先かといった具合に、トラウマが先か虐待が先かわからない状態となることがあります。
子供のトラウマの問題は、子供のトラウマが反応をする原因を見つけるのが大変に難しいです。子供のトラウマを解決出来るのは母親だけです。ですから母親にトラウマを理解して貰い、トラウマが反応をしない環境を作って貰って、子供が楽しさに没頭できる環境を作って貰うしかありません。他人では、幾ら専門家と言われる人でも、子供は自分のトラウマの辛さの解決を母親しか求めません。それ故に他人が子供のトラウマを解決しようとするなら、その子供の母親が子供のトラウマを解決出来るような母親になって貰うしか方法がありません。

不登校の子供の場合、学校内に大人の目から見たら虐待とは言えないような辛い事柄があり、それが繰り返されることで、大人の目から見たら子供のためと考えられるこれらの事柄、大人の対応で、子供の方で 「最終的に虐待と同じ辛さとなり」 、学校に反応をして子供を辛くするトラウマを身につけてしまいます。

学校で受けた数々の辛い経験も子供を辛くしますが、トラウマと呼ぶほど子供を辛くするのは、数々の辛い経験をした場所、学校です。繰り返す辛い経験から、学校が恐怖を生じる原因となってしまったのです。その脳科学的な仕組みは、恐怖の条件反射の学習です。

>教員や子どもに関わる大人はどのような視点を持っておくべきでしょうか
トラウマを持った子供はその子供のトラウマ(子供はトラウマという概念を持っていません。何かで心が辛くなると言うことしか理解していませんし、その何かがあるところに近づこうとしません。その子供が近づこうとしない物が子供のトラウマを反応をさせる物です)の解決を母親にだけ求めます。それ故に、子供と母親との信頼関係が強まるように、教員や子供にかかわる大人は、母親に対応をするしか方法がありません。ひよこが母鳥の羽の下で守られて、辛い心が消失して、成長をしていき、自分から外界とかかわろうとするようになるのを待つしか無いのです。その点が大人のトラウマの解決法と大きく異なります。

>1つ目はトラウマに気づくこと。「トラウマのメガネをかけ」て、その子を見るのです。
所謂専門家でも、この大本のMSGの著者ですらトラウマという言葉を知っていてもその実態を知らないのに、一般の母親にトラウマに気づけというのは無理な話です。それよりも、所謂専門家は、子供のトラウマが何に反応をして辛くなっているのか、その反応する物を見つけて上げる必要があります。不登校の子供に関しては、子供のトラウマを反応をさせる物は学校と学校を連想させる物です。

>学校でできることをやること。それは何といっても教育です。学習の成果が上がることほど、子どもの自尊心を伸ばすものはありません。トラウマ系発達障害の子はネグレクトや不登校が多く、解離という記憶を飛ばす症状もあって、学習が遅れがち。だからこそ、一人ひとりに合った学習が必要なのです。
現在の多くの子供の心にあるトラウマは、学校に反応をして子供を辛くするトラウマです。子供の乳幼児期に両親から受けた虐待は両親に反応をして子供を辛くするトラウマを持っていますから、両親では解決出来ない場合が多いです。虐待を受けた子供が虐待を連想しない代理母が必要です。