いじめ

産経新聞
令和4年度のいじめの認知件数は、小学校で5万9357件(前年度比5147件増)、中学校で6841件(同1281件増)だった。コロナ禍の一斉休校やオンライン授業などが行われた2年度に大幅に減少して以降、2年連続での増加。いじめの定義を現在のものに変更した平成25年度以降では最多となる。
いじめの態様では、悪口など嫌なことを言われるものが6割超で最も多く、たたかれたり蹴られたりするといった暴力が約2割で続いた。いじめによる心身、財産への重大な被害や相当期間の欠席が疑われる「重大事態」の発生件数は43件あった。

<解説>

小学生ぐらいの子供では、いじめられるという概念はあるようですが、いじめているという概念はないようです。大人からそれはいじめだと指摘されて、いじめという言葉を使うかも知れませんが、みんなで楽しく遊んだという概念のようです。しかしその楽しく遊んだという子ども達の中に、皆から遊ばれて辛かった、いじめられたという言葉を使う子供が出てきます。

>いじめの定義を現在のものに変更した平成25年度以降では最多となる。
虐められた子どもが「虐められた」と言ったら、それがいじめがあったことだと言えるのですが。但し子どもが「虐められた」と言っても、親や周囲の大人が「それはいじめではない」と判断してしまうと、いじめがなかったことになってしまいます。

>いじめの態様では、悪口など嫌なことを言われるものが6割超で最も多く、
それは子どもの存在を否定されたという意味です。

>たたかれたり蹴られたりするといった暴力が約2割で続いた。
それは子どもが痛みという恐怖を受けたという意味です。

>いじめによる心身、財産への重大な被害
子どもの心や身体、存在が否定されたと言うことになります。

>相当期間の欠席が疑われる「重大事態」の発生件数は43件あった。
いじめとは虐められた子どもが虐められたと感じたとき、それがいじめであり、欠席日数は関係ないのですが。

このMSGを呼んで疑問に感じることは、子どもが身体的な痛みを含めて恐怖を受けた場合、子どもの心や身体の存在を否定された場合、子どもは哺乳類ですから、必ず回避行動、辛い場所から逃げようとします。その辛い場所から逃げられたら、いじめはその時だけで終わってしまいます。ところが現在の子どもが置かれている状態は、大人によっていじめの場所から逃げられないという現実があります。大人の子どもの心を無視した、大人の心からの一方的な判断で、子どもがいじめの場所から逃げられないようにしていると言う現実を、考えてくれる親や、大人がいないという現実があります。