何故母さんの言うようにしなかったの?

昨日夕方、病院からの帰り道、道路が細かったので、そして自動車の窓を開けてゆっくりと走っていました。すると激しい女の子の幼児の鳴き声が聞こえてきました。それと同時に「何故、母さんの言うようにしなかったの?」と激しい怒りの言葉が聞こえました。するとますます女の子の泣き声が激しくなってきました。母親の「言うことを聞きなさい」という怒鳴り声を聞いて、私はその場を通過してしまいました。きっと女の子は母親からの言いつけを守らなかったのでしょう。それとも何かをしようとして失敗したのかも知れません。

母親は子どもを叱ることで一生懸命女の子にしつけとしようとしていたのだと思います。そのこと自体は間違いではないのですが、母親の心と子どもの心と大きく異なると言う子どもの心の事実を母親は気づいていなかったのでしょう。つまり母親は女の子に言葉で色々と教えてしつけをしていたのだと思います。大人だったら言われた言葉を思い出して、その言葉通りに行動ができます。しかし女の子の心は子どもの心です。

今まで母親から何回も言葉でしつけを受けていても、女の子はその言葉通りに行動ができないのです。子どもの心では、言葉としてのしつけを受けても、それを実践する練習が必要なのです。実践する練習をするには、母親からのご褒美が必要なのです。ご褒美として、子どもが実践練習をするときに母親が喜んであげる必要があります。この母親からの喜びがなければ、子どもはその場限りの実践練習となり、その実践練習が習慣化しません。しつけとして子どもの身につきません。

今回のように、母親からの実践練習をしなかったのか、実践練習に失敗したのか分かりませんが、その結果に母親からの激しい怒りがあると、子どもは母親に不信感、反感と表現されるような辛さを感じるようになります。その程度は、今回の女の子の場合泣き声の大きさで推測されます。そればかりでなく母親から怒られたとき周囲にあった物に恐怖を感じる条件刺激を学習してしまい、性格の変化を生じてしまいます。母親を程度の差はありますが、拒否をするようになり、性格の変化を生じてしまいます。母親が居ないところでは、母親からのしつけとは逆なこと(所謂問題行動)をしてしまう可能性が出てきます。