「引きこもり」支援者に根強い“引き出せばいい”という錯覚の罪 6

不登校で引きこもりを続けていた子どもがそのまま大人年齢になった場合の引きこもりを考えると、その対応がわかりやすいです。不登校の子供は登校刺激を避けるために引きこもっていましたが、その引きこもりを続けることで、引きこもっている自分を許せなくて自己否定を始めます。

不登校の頃は登校刺激を意識しないために引きこもり享楽的な遊びに没頭しますが、この引きこもりを許されなかった不登校の子供は、年齢が進むに従って引きこもっている自分、学校に行っていない自分を意識すると、「このような自分ではだめだ、生きている意味がない」という様な感じ方を始めます。此が自己否定の状態ですし、時間の経過とともに、この自己否定を強めていきます。自己否定を生じると、突然体中に辛い症状を出すようになります。それ故に、自己否定に反応をしてその人を死ぬほど辛くするトラウマと考えられます。

就学年齢を終えた引きこもりの子どもや大人に残っているのは、この自己否定です。この状態で大人年齢になっても、この自己否定を避けるために、引きこもりの大人は享楽的な遊びに没頭せざるを得ません。それを否定されて、引き籠もりを止めさせられる対応を受けると、殆ど全ての場合その人のあり方を否定されたと、その結果自己否定を起こして、程度はいろいろでしょうが、回避行動を始めます。

回避行動の逃げるは、より引きこもりを強めると言う行動になります。
よい子を演じるというのは、その引きこもりを止めさせられる対応を受けたとき、その対応を受け入れて、一端引きこもりを止めるような行動をしますが、その後もっと強く引きこもるようになるか、荒れたり問題行動をしたり、心の病の症状を出すようになります。
荒れたり問題行動をするとは、引きこもりを止めさせようとする人やその人の所有品に対して破壊行動に出ます。または社会に出て、引きこもりを止めさせようとした人が困るような事件を起こします。此が良くニュースに出てくる引きこもりだった人が大事件を起こす背景です。
心の病の症状を出すとは、所謂精神病の症状です。親や親で不可能なときは他の大人の力を利用して、その人を精神関連の病院に連れて行き、投薬を始める場合です。薬の力で自己否定で反応をするトラウマを反応させなくさせられてしまいます。此はますます自己否定を強めてしまい、精神症状を強めてしまいますから、ますます投薬量が多くなり、薬漬けという形になってしまいます。