「引きこもり」支援者に根強い“引き出せばいい”という錯覚の罪 16

>フリーター1)元来は出来ないアルバイトをしている大人
>フリーター2)自分の意思でアルバイトをしている大人
>フリーター3)就労するための準備としてアルバイトをしている大人

フリーター1)は無理をしてアルバイトをしています。出来なくなるのは時間の問題でしょう。出来なくなったとき、只単にアルバイトを止めたと言う事実で無く、働かなくてはならないのに働けなかったという自己否定が働いて引きこもり1)のように辛くなります。場合によっては、働かなくてはいけないという思いが実現しなくて、只単に引きこもっていてはいけないという思い以上に葛藤状態になり、自己否定が強く働いてしまいます。見かけ上はフリーターですが、その心は引きこもりが認められていなくて荒れたり問題行動をする大人と大きな違いはありません。

フリーター2)は自己否定が無くなって心のエネルギーがプラスになったら可能な姿です。但し大人の場合、そのバイトが発展して正規社員になるような労働の仕方をすることはないようです。いつまでたってもアルバイトのままです。大人の心がその様にさせてしまいます。現状維持という意味です。この状態を抜け出すには、大人の援助が必要です。そのことは後の述べます。

フリーター3)は、自分探しをしていてそのつなぎとしてフリーターをしている場合です。フリーター2)との区別が難しいですが、その様な大人が居ることは事実です。既に経済的に自立して、社会的自立が可能な心の状態ですが、自分から社会的な自立をすることは大変に難しいようです。此にも大人の援助が必要です。