有名人の自殺 3

人は主として目から刺激を取り入れると、反射的にその人なりの行動をしようとします。すぐに情動が機能をして、反射行動を情動行動が打ち消します。もちろん情動行動が弱いとそのまま反射行動を続けます。やがて意識が機能をし出した場合、反射行動や情動行動を意識が調節して、意識行動が表面に出てきます。

自殺について、意識的に死ぬことは出来ないと申し上げました。但し直接死ぬ行動ではなくてもその行動に出ることで死んでしまう場合が自殺として選ばれています。例えば高いところから飛び降りる、電車に飛び込む等です。一端この行動を開始してしまうと、その結果が死になります。多くの人は、その自殺をした人がその時死のうと考えて高いところから飛び降りたとか、電車に飛び込んだと、その人の意思から死のうをしたと考えます。もちろんその様に考えるとわかりやすいです。

これらの人は普段から死にたいと言っていた人もいるかもしれません。言っていなかったかもしれません。しかし高いところから飛び降りた瞬間、電車に飛び込んだ瞬間、死のうと考えていたかどうか、それは不明です。死んでしまった人は教えてくれませんから、周囲の大人はその人が死にたかったから自殺をしたのだと考えますし、言葉にします。その様に常識的に考えられますから、ある人が死にたいと言ったとき、死んではだめだと説得することになるのだと思います。その様に説得するための組織が作られています。

しかし現実に死にたいと言って自殺をした人がどれぐらいいるのか私には分かりません。前述のように人が死にたいと言ったときには、死にたいほど辛いと言う意味で有り、すぐに自殺をすると言う意味ではないようです。もしそうだとしたら、死にたいという人に死んではいけないと説得するのはとても変な話しです。死にたいという人の心理を理解していない人の話です。