共通テスト

ある母親から頂いたメールが他の不登校の子どもの母親達に参考になるので、記載したいと思います。

<メール>

息子は19歳。小学校5年生から不登校です。家の中で暴れてガラスを割ったり、壁に穴を開けたりしました。一時は幻聴や幻覚があり、精神科で境界型と診断されて、クスリを飲んでいました。しかし母親は納得がいかなかったので、あるカウンセラーの指導で、13歳頃から子供が母親は昼夜逆転の生活、風呂には入らない、髪は肩まで伸びて、常識ではとても許せないような姿でした。ゲーム漬けになることをそのまま認めていましたら、やがて色々な問題症状や行動はしなくなり、ただゲームとネットの没頭するようになりました。ところが一昨年ぐらいから其れを突然止めて、塾に通い始めました。なぜだか分かりませんが、某大学に行きたいと言いだしたのです。母親は大学に行かないで、家でゲームやネットを楽しむように言い続けましたが、息子は其れを振り切って、髪の毛をバサッと切って丸坊主になり、その後塾通いを続けていました。

息子は昨年夏に大検に合格し、今年は大学を受験すると言って、共通テストを目指していました。今回「共通テストを受けに行く」との言葉通りに、力強い足取りで玄関を出て共通テストを受けに行きました。1日目も2日目も、私が頼まれたのはご飯を炊いておくことと水筒を用意することだけでした。朝とお昼に食べるおにぎりを息子は自分で作りました。台所でおにぎりを握って食べる息子と並んで水筒を用意しながら、息子が出かけるまで楽しい時間を過ごしました。

2日目、私は息子よりも後に帰宅したのですが、すぐに食事の用意に取り掛かると、そのうちに息子が隣に来て「昨日(自分が)帰ってきたときに"どうだった?"って聞かなかったよね。なんで?」と聞かれました。「いやぁ、全然なんにもわからないからさぁ。聞きようがないっていうかねぇ」と答えると、「理由はどうであれ、"どうだった?"って聞かれなかったのがすごくよかった」と言って、自分から私が帰宅するまでにやっていた1日目の自己採点のことや試験のこと、夕食の後は2日目の自己採点のことを話してくれました。

2日間のテストの結果は本人にとって納得のいくものだったようで、「これで足切りには引っかからないから、明日から二次試験に向けて問題を解くマシンになる!」と言いました。また、「今日着ていた服、全部洗って。リュックも。禊ね、禊。髪もちょっと伸びてきたから短くする(=すっかり坊主頭)!」「共通テスト向けの教材を整理したいから手を貸してもらえる?」と、共通テストモードから二次試験モードへの切り替えをしていました。

息子のおしゃべりを聞いていると、受験勉強を通して得た知識や、受験のための手続きや、模試や受験当日のあれこれのすべてを通して、たくさんのことを考えて自分のものにして、ちょっとした失敗からも教訓を得て、成長していることがよくわかります。本当に元気になったんだ!と思いました。

二次試験まであと40日だそうです。1月23日から二次試験の出願が始まるとのことで、「そんな先なの?!忘れそうだね」と言ったら「忘れるわけないでしょ!毎日出願のこと考えてるんだから!」と笑われました。これからも全部息子に任せて、私は「要求されたことを笑顔で100%だけ叶える。見ない、言わない、笑顔」を続けます。