子どもが危険なことをしそうなとき 1

ある母親からの質問です。

不登校引きこもりの子どもに先回りの対応は好ましくないと教えていただきました。しかし何もしない待っていると、子どもの方で危険なことをしてしまったらと不安です。もし事が起きた時に「気がついていたなら、なぜあらかじめ注意をしてくれなかったの」と、母親が責められないかと心配です。

回答

子どもを信頼するとは、子どもにどんなこと(危険なことを含めて)が起きても母親が責任をとるという意味です。

強者の論理と弱者の論理とあります。

強者の論理=心が元気な子どもや大人に対する考え方
今の常識が当てはまります。常識的な子育てに相当します。危険があるときは先回りをして其れを教えたり、阻止して構いません。子どもの周囲に命に関わる危険があるとき、子どもに不利なことを生じそうなとき、先回りをしてその事を回避することは問題ありません。例えば刃物で遊ぶとか、川で遊ぶとかです。道路を歩くときもそうです。このことは一般にいろいろと述べられていますから、ここでは省略します。

弱者の論理=不登校、引きこもりなどの心が辛い子どもに対する考え方
概ね今の常識の逆が当てはまります。子どもの近くに危険や不利なことがあると考えられるときでも、子どもを信頼して、何も先回りをしない必要があります。心が辛い子どもは一般に動きが小さくて、子どもの方からその危険に向かって動くことはごくまれです。 「子どもが危険に向かって動くときは親をテストしているとき」 です。親をテストすることがない(親から責められていない、親により心の危険より守られている)場合、自分の辛い心を癒やすことをします。危険なことをしません。親が特に母親が嫌がることをしません。