逃げ道についての追加

逃げ道を考えなくてはならない場合は、子どもについての話しです。大人に当てはめて良い場合と、当てはめなくて良い場合とが、あります。大人について、ここでは議論をしません。子どもについての逃げ道の話しです。

子どもがあることをするとき、子どもが自然態でそのことをする事が出来るなら、逃げ道を必要としません。子どもがあることをするとき、努力を要すること、つまり挑戦をしなくてはならないとき、心のエネルギーを必要とします。

心が元気な子どもとはこの心のエネルギーが大きい子どもですから、その子どもなりの挑戦が可能です。子どもなりに挑戦をして、挑戦に成功をすれば、その過程がその子どもへの知識になります。その子どもなりに社会生活での困難に打ち勝つ能力を与えることになります。挑戦に失敗して辛い状態になっても、元来持って居た心のエネルギーが十分に大きければ、その元来持って居た心のエネルギーでその挑戦からの失敗の心のエネルギーロスをカバーできます。心のエネルギーがマイナスになる事はありません。このような子どもは、その挑戦からの逃げ道があっても、その子どもが持つ本能から、その挑戦を受け入れて、その挑戦を成功させようとします。

心のエネルギーがプラスでも、十分に大きくない子どもがいます。このような子どもはその子どもが持つ本能から、挑戦に参加しますし、その挑戦が成功すれば、心のエネルギーを増加させることになります。より心が元気な子どもになります。挑戦に失敗したとき、その結果として心のエネルギーがマイナスになった子どもでは、その時点で回避行動を取るようになります。その挑戦から逃げる、荒れる問題行動をするなどの、症状を出すようになります。それでも既に心のエネルギーがあった分だけ、心のエネルギーのマイナスへの振れ幅は小さいですから、一端その挑戦から離れて、別の方法で心のエネルギーをマイナスからプラスに戻すことも可能です。

このような子どもに挑戦についての逃げ道があった場合、子どもはその本能から、挑戦をしようとしますし、挑戦に参加しようとします。そして挑戦をした経過中に、心のエネルギーが無くなた時に、すぐに逃げ道に逃げてきて、心のエネルギーがマイナスになる事が無いでしょうし、なっても小さなマイナス幅で挑戦から逃げてこられます。日常生活をしている間だけでも、この挑戦による心のエネルギーロスを取り戻すことが可能です。その意味で子どもに挑戦を許可している親も安心して子どもが挑戦するののを許可し続けられますし、その結果を待つことも出来ます。

このような子どもに挑戦についての逃げ道が無かったら、子どもはその本能から挑戦をしても、場合によっては行き着くところまで行き着いてしまい、とても強い挫折を経験することになります。心のエネルギーがマイナスになった程度でその挑戦から逃げられたら良いのでしょうが、その挑戦から逃げられなくなくて、心のエネルギーがマイナスになってしまいます。その時の親の対応次第では、マイナス幅をより広げて、こころが辛い子どもになってしまいます。現時点で親は多くの大人は、子どもの心のエネルギーを知りません。子どもがその本能からする挑戦、親が求めてする子どもの挑戦で、子どもが辛くなっても、どの時点で子どもをこの辛さから待ったら良いのか知りません。その結果、親は子どもの心のエネルギーがマイナスになっても、子どもに挑戦をも止め続けたり、子どもの挑戦から逃げられ逃がさないために、子どもの心のエネルギーが大きくマイナスになってしまいます。今の親では、子どもがしている挑戦からどの時点でその挑戦を止めさせたら良いのか知らないのです。知ろうとしても出来ない場合もあります。親は子どもの心のエネルギーレベルを知らなくて、子どもは自分のエネルギーレベルに素直に応じて行動しようとしますから、それの信じて親は子どもの挑戦に逃げ道を作ってあげると、子どもはその子どもなりの、その子どもに一番適した成長を可能にするのです。