ある男の子からの考え方 32

>その後、母親は「純一君は純一君の人生を自分で歩んでいくしかない」と母親としての気持ちに区切りをつけ、自分の夢だったリサイクルショップを開いて元気を取り戻しました。

>自分の夢だったリサイクルショップを開いて元気を取り戻しました。
常識から言うなら、夢を追う母親の姿は好ましいです。現状に満足しないで挑戦を続ける母親の姿は、心が元気な子どもや周囲の人に、良い参考になると思います。夢を実現して母親が元気になったのですから、母親という個人を見るときはとても好ましい姿です。

母親に純一君という子どもがいます。純一君は年齢的には大人に近いが、心はまだまだ子どもです。心が辛い状態が続いているはずですから、母親から守られて、心を元気にする必要があります。母親が店を開いて元気になったという時点での純一君の姿は書かれていませんが、それまでの母親の対応の延長上で考えるなら、純一君の心は辛いままだったはずです。純一君は純一君の心を差し置いて、お母様だけが元気になるのを許せないはずです。

母親が店を開いて元気になる過程で、純一君を就労させないで、所謂引きこもりの状態にしてくれていたなら、母親のリサイクルショップは意味があったはずです。あくまでも推測ですが、何か母親に転機があったはずです。母親の対応の変化も全く書かれていません。結果から言って、母親が純一君の就労を放棄して所謂引きこもりにさせてあげる心の変化が起きたから、つまり 「母親と純一君との間に信頼関係」 が出来たから、リサイクルショップを開く努力が出来たし、母親が元気になれたのでしょう。また、信頼関係が出来たら、純一君は自分から自分の心を元気にして行ったでしょう。只視線の経過から、このような幸運は殆どありません。期待できません。

多くの場合、母親の母性が機能をし出して(これにはそれなりの手助けが必要)母親が変わる場合と、母親が子どもの心を放棄して、自分勝手に自分のやりたいことをすると言う意味になる事が多いです。それは子どもから言うなら許せないことです。子どもは母親がしたいことを妨害するので、とても母親がしたいことをさせてくれません。出来ません。その結果家庭内が荒れまくり、親子共倒れと表現できるような状態になるはずです。事件になる場合もあります。この親子ども倒れを防ぐために、母親は家を出る必要があります。母親が家を出て、リサイクルショップを開いたというのなら、この事実を理解できます。その際に純一君のその後はどうなるのか経験の域です。

今までの私の経験を次回に書きます。