大人の引きこもり 13

引きこもりから、心のエネルギーを十分に持った状態になっている大人が、なぜ就労しないかを考えて見ます。其れは大人が保守的だと言うことから生じています。

つまりここで紹介されている大人は、働かなくてもその大人なりの生活が出来ているからです。就労するという辛さが予見される事に挑戦する、つまりハードルが高いことよりも、普段自分がしている事、ハードルが低い方へ向かってしまうのです。

ごく平凡な言い方をすると、就労しようとする意欲が無い、就労しようとする意思がないと表現されます。そこで親や社会は就労するようにと説得しますが、就労する意思が無い人への就労をするようにとの説得は、その人のあり方の否定になります。その説得に対して回避子言う動を取るようになります。ますます就労しようとする意欲を奪ってしまいます。心のエネルギーを奪って、その程度は人によって異なりますが、より引きこもってしまいます。

引きこもっていた人の心が元気になっても、過去でさんざん意思を出すことを否定され続けていたはずですから、その結果引きこもりになっていますから、心が元気になった状態でも自分の意思を出すことが下手なのです。自分の楽しいことに意思を出すことが出来ます。しかし言葉では意思があるように表現できても、其れは言葉だけで有り、挑戦するのにハードルが高い就労について、就労しようとする行動からの意思を出せないのです。

自分の楽しいことに意思を出して、その結果必要な経済力を得られるなら、其れも立派な経済的自立です。親の希望と違った就労になりますが、就労に違いはありません。その可能性すら、親が持つ就労への概念から、親はそのチャンスを奪ってしまう場合もあります。