大人の引きこもり 20

見かけ上元気になった、引きこもりからの大人について、その大人が許されている楽しいことの範囲で元気になったと言う意味で、就労と言うことを求められない範囲で元気になったので有り、見かけ上元気になったからと言ってその大人が就労に向かってくれるという意味ではありません。その様な大人について、親が就労して欲しいと願う前に、その様な大人の心を就労可能なような元気さにしてあげる必要があります。其れは親が存在している限り親以外の人では出来ないか難しいことのようです。

つまり就労(就労がその大人にとって楽しいことなら別です)に関して、親と子との信頼関係が、気づかないところで機能をしているからです。また、引きこもっていたこと自体が、親と事の間の信頼関係がなかったと言うことですから、見かけ上その大人が引きこもりを止めたとしても、そう簡単に信頼関係が取り戻せません。親がその大人に就労を願っている限り、親がその大人を就労という点で信頼していないのですから、場合によっては親がその大人への対応を諦めてその大人の好きなようにさせているのでしょうから、その大人は楽しいことをしていても親からの信頼感を感じ取ることが出来ません。

見かけ上元気になった、引きこもりからの大人について、親と子との間の信頼関係を取り戻すことは至難の業です。今までさんざん壊してきた信頼関係を再構築するためには、親が徹底的にその大人のあり方を認める必要があります。其れは常識に反する親の対応ですから、親には出来ないことのことが多いです。その結果信頼関係を取り戻すことは出来ないことが多いと言って良いです。後は成り行きでその大人が楽しさを追い求めている中で就労のための何かを感じ取る偶然を期待するしか無いようです。