繭の中で

>息子はインターネットゲームを通して頻回に他者と交流しているようです。
>ゲームをしている際に、よく笑い声が聞こえてきます。
これは家の中にいますが、社会の中で活動をしているのと同じ効果があるようです。今の時代、見かけの引きこもりを気にしなくて良いようになっています。

私たちはしばしば繭籠もりをさせるようにと説明します。息子さんは家の中という繭の中で過ごしています。そこで只時間を過ごしているのでは無くて、繭の外としっかりと接触しています。この繭の外と接触していることは、繭を破って家の外に出て行ったとき、すぐに役立ちます。あとはいつ繭を破って家の外に出て行ってくれるかを待てば良いです。

その時大切なことは、子どもが繭を破って出て行くことを親が期待して待っているという思いを子ともに伝えると、不思議なことに子どもはなかなか繭を破って出て行きません。それに反して、いつまでも繭の中にいて良いと言う思いが子どもに伝わると、これまた不思議なことに、子どもはさっさと繭を破って家の外に出て行きます。ただ、年齢によっては家の外に行くことがすぐに自立という意味ではありません。自立のための一つの段階だと考えてください。