褒めるべきか

一般に子どもを褒めて育てろと言われています。実際にはなかなか難しいですが。
そして褒めて育てるのに適しているのは心が元気な子どもについてです。心が元気なら、子どもはその褒めて貰うことを、特に母親から褒めて貰うことを報償に今まで出来なかったことに挑戦していきます。

所が不登校などの心が辛い子どもでは、その心のエネルギーの低下から挑戦が出来ません。褒められることで挑戦を要求されていると感じますから、挑戦しなくてはならない事と現実に挑戦が出来ない自分とを認識することで、葛藤状態(frustration)を生じて、ますます心を辛くしてしまいます。その意味で心が辛い子どもへの発想を変える必要があります。これは他人では難しいですから母親がそれを実践する必要があります。

心が辛い子どもについて、何かを褒めることは止めた方が良いですが、母親が嬉しそうにする、楽しそうにしていることは、とても大切です。その意味は子どもが何をしても、つまり母親にとって嬉しいことでも辛い事でも、どの様な結果を出しても、母親だけは子どもの存在を喜んであげる、喜んでいることを子どもに伝えるためです。

心が辛い子どもは、子どもの心を辛くするものを取り除いて、当然子どもを褒めることも止める必要があります、子どもの心の成長を待つ必要があります。目の前の子どもの姿をそれで良いと受け入れて、子どもを信頼して待つのが、子どもの心を元気にする一番良い方法です。その際に母親だけは、共感とスキンシップをする事が可能です。それにより子どもの心の成長が促進されます。心の辛さを子供自身で解決してくれます。但しそれには時間がかかりますが、それは仕方がないことです。心が辛い子どもは時間をかけて段々心が辛くなっているからです。回復にも時間がかかるのです。