先回り 2

子どもが楽になるように、子どもが便利なように、先々の準備をしてくれないのかという雰囲気が子どもにあります。母親がなぜもっと先回りするように動かないのか、子どもの希望(学校に行くための)を叶えるように動いて欲しいと言い、子どもがイライラします。登校刺激を与えないために、母親がどう対応すべきか悩んでしまいます。共感することを大事にしていますが、どうしたら良いか教えてください。

大人はある事があると、今までの経験から対応をすることが出来ますし、今での経験と異なるときには、いろいろと考えて意識的に対応をします。所が子どもはそれが子どもにとって楽しいか楽しくないかを最優先にして反応をします。叉いつもと同じ事だと今までの経験から行動をする場合もあります。心が元気な子どもの場合です。親も今までの経験から子どもが何を喜ぶのか分かっていますから、子どもが喜びそうなことを先回りをしてする事が可能です。

心が辛い子どもの場合です。心が辛い子どもとは一日の多くの時間を嫌悪刺激=登校刺激に晒されていて、一日の多くの時間で心が辛い状態の子どもです。もちろん心が辛くない時間もありますが、それはゲームなど子どもの楽しみに耽っている時間です。ゲームなどの楽しみをしていない時間には、登校刺激が作用して子どもの心が辛い状態です。

登校拒否不登校で心が辛い子どもとは、ゲームなどの楽しみをしていない時間に、登校刺激を受けています。具体的な登校刺激として学校関連の物、教科書、学用品、衣類、そして学校に行かそうとしていた親など、極めて多くの物から登校刺激を受けます。登校刺激を取り除くために、それまで使って居た物をすべて処分をすることはとても良いことですが、辛かった学校に行かそうとした親から登校刺激を受けますが、親を処分することは出来ません。

その様な親や大人が、子どものためとして子どもに何かすることに対して、心が辛い子どもは登校刺激を感じてしまいます。子どもが心が辛くなって不登校になるまでの経験から、親のすることをすべて登校刺激と感じるようになっているのです。ここがポイントなのです。別の表現をすると、学校や勉強に関して親との間に、当然他人との間にも、信頼関係が無い、と言う意味です。それほど不登校の子供は親や他の人からの対応で、辛い思いを続けて、最終的に不登校になっているのです。

外から見たら、不登校の子供はゲームなどに興じていて、そして学校に行かない子どもと理解されますが、この不登校になるまでに、親や大人が気づかないうちに辛い思いを重ね続けて、最終的にとても辛くなっています。学校や学校に関する物で、大人の言葉で言う死ぬ思いになってきています。ただし、子どもが言う死にたいとは意味が違います。