不登校問題の解決

子育ての目的とは、体も心(知識も含む)も元気な大人になって貰うこと、社会的にも、経済的にも、自立できる大人に育って貰うことでしょう。その意味で、必ずしも子供が学校に行っていることに意味がない場合があります。不登校の子供がそれに相当します。不登校の子供は、決して言葉にする事はないでしょうが、自分発の意思を出して、自分の将来を自分で切り開いていくことを求めて居る子供です。不登校の子供が自分発の意思で学校に戻る不登校の解決もありますが、自分発の意思で学校を選択しない不登校の解決の場合もあります。

現在の子育てとは、子供の好ましくない部分を切り取って、不足している部分をくっつけようとしています。それが教育のようです。それを経て大人になったとき、型にはまった大人になり、社会生活はし易くなります。社会の潮流に流される平凡な生き方がしやすくなります。それでも十分に心のエネルギーが残っていた人は、その大人になった時点での能力を自分の意思で伸ばして、大きな仕事をする人も出てきます。

子供の好ましくない部分を切り取って、不足している部分をくっつける教育課程で、この操作に苦しむ子供が出てきます。それは子供の性格から来る物が
不登校分類1の形です。その操作に一時的に苦しむのが不登校分類2の形です。苦しんだ末に、教育の場に拒否反応(心にトラウマを持って居る)を起こすのが不登校分類3です。

不登校とは、子供が学校に行かないだけで無く、学校を拒否しているので、長期に渡って子供が学校に行こうとしません。不登校問題解決の大切なことは、子供が学校を拒否しなくしてあげる事です。子供を拒否をしている学校に戻すのでは無くて、子供が学校に行くことを自分の意思で選択することです。子ども発の意思を出せるようにすると、子供はその本能から学校に行くことを選択します。

常識的な対応で不登校の子供が学校に行く場合は、不登校の分類2です。それ以外に不登校の分類3でもトラウマの程度が軽いと、子供はよい子を演じて学校に行く場合もありますが、その後、ある時間をおいてまた学校に行かれなくなります。その時はトラウマの反応がとても強くなり、その荒れ方はひどくなったり、心の病の症状を出す様になります。出さなくてそのまま学校に行き続けても、高校で、大学で、社会に出て、自分発の意思を出せなくて、不登校になったり、社会に順応出来なくなったりします。それでは子供を産み育てた意味がなくなります。

不登校問題の解決は(子育てでも同じですが)、心が自立して、経済的にも自立した、大人にさせてあげることでしょう。不登校の子供の場合、してあげるのではありません。子どもの方で納得してそれを求めていくしか方法が無いのです。多くの子供は心が元気ですから、大人から何かしてあげる事が出来ます。不登校の子供は心が辛いから、大人から何かしてあげようとしても、それを受け入れる事が出来ません。出来たように見えたときには、子供がよい子を演じていると考えた方が間違いがありません。

不登校分類3の場合(不登校と理解される多くの子供の場合)には学校に反応をして子供を辛くするトラウマ=fecor(その後時間とともに強くなる自己否定)があるために、そのトラウマを解決しない限り、この目的を達成できません。
これが出来るのは母親だけです。他人では出来ません。カウンセラーでも出来ません。なぜなら子供がその本能から、母親に心の支えを求めるからです。母親と子供との間の信頼関係を求めるからです。そして母親はその母性からそれに答えることが出来ます。母親に守られて、母親から癒やされて、その結果トラウマが弱まって、学校に戻ったり、子供なりの将来に向かって成長が可能になります。