寄り添う

不登校の16歳の息子を持つ母親からのメールです。

子供に寄り添うこと、やはりよくわかりません。正直な所、子供の本心がわかりません。わかったことは、、寄り添うことができないから、、今子供も私も苦しいんだということです。

高2の息子は退学を決意しました。息子は高校入学時から高校には行っていません。私は、、息子を高校に行かせる戦いがやっと終わったと、ほっとした反面、もっと寄り添えたら登校へ行けたのか?考えます。子供は辞めたかったが正解ですね。今まで伝えれなかったのは私に言えなかったからですね。今はほんの少しでも私を信用してくれたから、自分から退学を伝えてくれたと思いたいです。

以後引きこもりにはならず、日常生活はできています。短時間ですが、私との接触もあります。ゆっくり本人が話せるまで待って、、話す時はしっかり聴きます。態度や表情見て本心を理解できるようにします。

今、転校は考えていません。本人は通信制へ行く?とは言ってますが、本心ではないと思います。しっかり子供の態度をみて、親も判断していきたいです。

<解説>

>寄り添う
言葉に寄り添う、知識に寄り添うなどありますが、ここでは、不登校の子供では子供の本心に寄り添うという意味です。子供の本心に寄り添うには子供の本心を知る必要があります。

>正直な所、子供の本心がわかりません
多くの不登校の母親がそうだと思います。子供の本心は子どもの潜在意識の中にありますから、子供は直接言葉にする事はできません。脳の構造から子供の本心(情動)は子供の行動と表情に出てきます。言葉には出てこないと一応考えてください。子供の本人に寄り添うとは、
子供の言葉を傾聴する必要がありますが、その言葉に沿って行動をしてはいけない
子供の行動や表情に沿って、母親が対応をし、行動をすると、子供の本心に沿った対応になります。その際に子供の言葉の逆をする場合もあります。母親だけは不登校の子供がどことなく辛い状態だと感じ取ることが出来ますから、その感じ方からの母親の対応も子どもの本心に沿った感じ方、対応の仕方です。

>わかったことは、、寄り添うことができないから、、今子供も私も苦しいんだということです。
母親の母性が機能をしたと言う意味でしょう。このメールからでは分かりませんが、母親がその母性からの対応が続いたのではないかと推測されます。子どもの心が楽になり、母親を信頼できるようになったので

>高2の息子は退学を決意しました
とできたのでは無いかと推測されます。

>私は、、息子を高校に行かせる戦いがやっと終わったと、ほっとした
これは母親の感性ですね。

>反面、もっと寄り添えたら登校へ行けたのか?考えます。
母親の常識が頭をよぎったという意味でしょうが、それも仕方がないことです。その常識を母性が押さえつけたようです。

>子供は辞めたかったが正解ですね。今まで伝えれなかったのは私に言えなかったからですね。今はほんの少しでも私を信用してくれたから、自分から退学を伝えてくれたと思いたいです。
ここまで子供を理解出来る母親は凄いですね。子供と母親との間の信頼関係が出来ています。完全かどうか迄は言えないですが、お子さんの心が母親を利用して元気になろうとしている動きがみえてきています。

>以後引きこもりにはならず、日常生活はできています。短時間ですが、私との接触もあります。ゆっくり本人が話せるまで待って、、話す時はしっかり聴きます。態度や表情見て本心を理解できるようにします。
信頼関係が出来ている、母親がその信頼関係を高めようとする姿だと思います。

>今、転校は考えていません。
今のお子さんには、お子さんの心に沿った対応です。お子さんの本心では、学校や勉強を拒否しているはずだからです。

>本人は通信制へ行く?とは言ってます
リップサービス、叉はよい子を演じたと考えられます。本心ではありません。この子供の姿が無くなると、子供は社会に向かって自分の意思で動き出します。