<質問>
中1年生の夏休み明けから不登校になり、3年以上が経ちました。両親とも「学校には行くな」「勉強はしてはいけない」「少しでも楽しいことをして過ごして欲しい」と伝え続け、家では好きなことをして過ごしていた娘ですが「通信高校に入学したい」と言いだし、現在はオンラインで授業を受けたり、たまに通学もしながら勉強しています。娘が良い子を演じているのではと思い入学したいと言われても、忘れていたフリをしたり軽く受け流すようにしていましたが、何度も娘にせかされ、後追いで通信高校に入学させました。
勉強の計画も自分で立てて取り組んでいるようです。授業を受けた後は「疲れたー」「頑張ったー」「ママ、抱きしめて」と言っているので無理はしているのだと思います。「そんなに勉強すると疲れちゃうからやめなさい」と言うと「自分の興味のある勉強はとても楽しい」「以前は自分がボロボロになっているのに疲れていることさえも解らなかった。今は自分が疲れている時は分かるから大丈夫」と言います。
自分で休憩を入れながらも少しづつ自分のペースで動き出したように見える娘ですが気になることがあり、今回ご相談させて頂きました。
娘はつらいニュースを見てしまうととてもイヤな気持ちになりイライラしたり落ち込んだりするようです。娘は「小さい頃からそうだった」と言うのですが現在の方が強く嫌悪感を感じているように見えます。これはこころのエネルギーが影響しているのでしょうか?
<回答>
>「そんなに勉強すると疲れちゃうからやめなさい」と言うと
全体として心のエネルギーはプラスだと思います。学校に向かう、勉強に向かう心のエネルギーも大きくはないですが、プラスですので、御母様はお嬢さんの後追いで良いと思います。お嬢さんなりの挑戦のように推測されます。
この言葉を言っても良いし、言わなくても良いと思います。もう逃げ道は必要ないような気もしますが、そのあたりのことは御母様がお嬢さんを見て、お嬢さんとの触れ合いで、その場その場で判断してください。勉強の辛さを、登校刺激を、御母様との触れ合いで解消できていると推測されます。だから上記のように言って良いと思うのです。
>娘は「小さい頃からそうだった」と言うのですが現在の方が強く嫌悪感を感じているように見えます。これはこころのエネルギーが影響しているのでしょうか?
嫌悪刺激への反応の仕方は、程度は、人により、子供により、成長の過程での経験により異なります。性格の変化という意味です。これはある意味で弱いトラウマと考えられます。嫌悪感を感じさせる物がトラウマを反応をさせていると考えても良いです。多分今のお嬢さんの勉強の仕方に納得できていない部分があるから反応が強くなっている可能性があります。無理をしているからと考えられます。ただし、全て無理なくというのは現実に不可能です。お嬢さんの無理な部分として、学校という嫌悪刺激から逃げられないのではなくて、お嬢さんの心のエネルギーからの挑戦という無理ですから、お嬢さんの判断からの挑戦ですから、避けようがない無理です。その無理から逃げるか挑戦を続けるのか、其れはお嬢さんの判断です。御母様は十分に良い逃げ道を作ってきて下さっています。障害を乗り越えられたら、とても大きな心のエネルギーをお嬢さんは得られます。
現時点で勉強を辞めさせて、嫌悪感が弱まるかというと、既に嫌悪感が強まった現在、既になってしまった性格の変化を、勉強を辞めることで今以上に弱まることは、情動の仕組みから、ないはずです。其れよりも勉強以外のお嬢さんの楽しみを見つけさせて其れを楽しめたら、この反応は弱くなる可能性があります。楽しみとしてお嬢さんに先周りをして何かをしてあげるのは信頼関係を壊してしまう可能性があります。御母様自身の楽しみを発展させて、その御母様の楽しみについて、お嬢さんに手伝ってもらうのなら、今までの私の経験から問題ないように思います。ただし、手伝いを断られることもあると言うことも念頭に置いていてください。