見た目は悪化

ある10歳の不登校の男の子を持つ母親からの相談メールです。

息子が不登校になったばかりの頃、息子は学校に行こうとしたり、やってきた同級生と公園で遊んだりしていました。その後、風呂に入れようとしたら、服を着たまま風呂に入ってしまうこともありました。何かあると母親に暴言や暴力をふるうこともありました。それから1年たちます。ある不登校の親の会に参加することで、其れまでとは全く違う対応法を教えてもらいました。その対応法とは息子が全く学校を意識しない方法です。息子のやりたい放題を認める対応です。その対応を開始した当初、息子はそれまで以上に暴言を母親には至り、荒れたりしましたが、割と短時間に其れもなくなりました。今の息子はゲーム漬け、ネット漬けで、昼夜逆転をして、食事も好き嫌いが酷くて、好きなときに好きなように食べています。
常識的に考えると、子供の姿は不登校になった初期より悪化したように感じますが、登校の子供としては今はエネルギーを貯めていて好きな事をさせる事により解決に向かっていると考えてよろしいですか?

<回答>

>息子が不登校になったばかりの頃、息子は学校に行こうとしたり、やってきた同級生と公園で遊んだりしていました。
常識的には、息子さんが不登校を克服しようと、息子さんが努力をしている姿と、理解する人が多いと思います。しかしその後の息子さんの姿

>その後、風呂に入れようとしたら、服を着たまま風呂に入ってしまうこともありました。何かあると母親に暴言や暴力をふるうこともありました。
この事実から、息子さんは御母様が求めるよい子を演じていたと分かります。よい子を演る、すなわち息子さんは登校刺激で辛いところに、無理をして御母様が希望する姿をしようとした結果、ますます辛くなり、その心の辛さをこのような行動で表現しています。
常識的には、この息子さんの姿は異常だ、問題だ、場合によっては心の病気があるかも知れないと考えますが、その様に考えたら息子さんの心を理解できません。

>それから1年たちます。ある不登校の親の会に参加することで、其れまでとは全く違う対応法を教えてもらいました。その対応法とは息子が全く学校を意識しない方法です。息子のやりたい放題を認める対応です。その対応を開始した当初、息子はそれまで以上に暴言を母親には至り、荒れたりしましたが、割と短時間に其れもなくなりました。今の息子はゲーム漬け、ネット漬けで、昼夜逆転をして、食事も好き嫌いが酷くて、好きなときに好きなように食べています。
不登校の子どもは、常識の世界の外で生きています。常識からの対応がかえって不登校の子どもを辛くします。前記の息子さんが学校に行こうとする、友達と遊ぼうとする、これらの行動は常識の範囲です。息子さんはこの常識が通じる世界の外にいます。つまり息子さんは学校に行けないから、親は息子さんを学校に行かさない、友達と遊ばさせないという対応が通じる世界にいるのです。ですから、息子さんに非常識の世界を認めてあげることで、息子さんの心が元気になり、息子さんの持っている本能から、常識の世界に戻ろうとするようになります。その非常識の世界に息子さんを守ってあげるために、この息子さんのゲーム漬け、ネット漬け、昼夜逆転、好き嫌いなどの食事の乱れを、御母様に認めてもらえるように御願いしています。

>常識的に考えると、子供の姿は不登校になった初期より悪化したように感じますが、登校の子供としては今はエネルギーを貯めていて好きな事をさせる事により解決に向かっていると考えてよろしいですか?
息子さんは非常識の世界にいます。不登校になった当初、息子さんは非常識の世界にいるのに、常識の世界の行動をしようとして辛くなっていました。心を元気に出来ませんでした。この時点の息子さんは常識の世界から守られて、非常識の世界で成長をする必要があります。其れは不登校の子供の心の問題の解決の第一歩です。つまり、常識的に息子さんの姿を正す必要を感じる人が多いでしょうが、息子さんの心の立場から言うなら、息子さんの姿は常識てきに好ましくないですが、息子さんの心の立場から言うなら、息子さんの心を元気にする過程にあるので、息子さんの心の問題の解決には、この息子さんの姿の方が、それ以前の常識的に好ましい姿より、息子さんの心にとって好ましいのです。後は息子さん自身が解決していきます。