<相談>

小学校5年女の子です。朝登校時間に間に合うように起きて来れません。起きてきてもお腹が痛い、胸が苦しいと言います。その結果、学校に遅れて登校したり、学校を休んだりしています。近くの小児科で起立性調節障害と診断されて、色々と投薬を受けましたが、解決になりませんでした。そこで6月頃総合病院を受診して色々と検査を受けた結果、自律神経失調症と診断されて、そこからも投薬を受けましたが、症状は解決しませんでした。夏休み開けから全く学校に行かれなくなっています。

<解説>

>朝登校時間に間に合うように起きて来れません。起きてきてもお腹が痛い、胸が苦しいと言います。
これらは自律神経の調節機能が旨く機能していないことから生じています。

>小児科で起立性調節障害と診断されて
起立性調節障害というのは、自律神経失調症と同義語と考えて良さそうです。
自律神経失調症の原因は、回避できないストレス刺激から生じます。回避できないストレス刺激とは、現在の子ども達の間では、学校が辛くなっている場合が大半だと考えられます。一義的に学校が子ども達へのストレス刺激になって居ると考えてほぼ間違いがありません。
学校以外にも子ども達へのストレス刺激はあります。しかし殆どの子ども達に加わるストレス刺激は回避できます。唯一回避できないストレス刺激とは、学校です。学校が子ども達を死ぬほど辛くする恐怖の条件刺激=FCSになっている場合です。
学校が子ども達の自律神経症状を生じる原因ですから、自律神経症状を出している子ども達から学校を取り除かない限り、自律神経症状はなくなりません。クスリで自律神経症状を軽減できてもなくすることは出来ません。ですから、クスリで子ども達の自立神経症状をなくすることは出来ません。

子どもではかならず成立する原則があります。子ども達の心を辛くする物を嫌悪刺激と表現しておきます。子ども達が嫌悪刺激に出会うと
1)嫌悪刺激から逃げる
2)嫌悪刺激から逃げられないときにはよい子を演じる
3)よい子を演じられないときには、子どもは荒れたり問題行動をする
4)荒れたり問題行動が出来ないときには心の病の症状を出します。
つまり自律神経失調症の症状を出している子どもは、学校という嫌悪刺激から逃げられないで、よい子も演じられなくて、荒れたり問題行動も出来なくて、自律神経症状を出しています。